なんと、 地球は「秒速200km」で 「ダークマターの群れ」の中を 突き進んでいる… 正体不明の物質が 「銀河を丸ごと包んでいる」という、 驚愕の事実


2026/8/9

なんと、 地球は「秒速200km」で 「ダークマターの群れ」の中を 突き進んでいる… 正体不明の物質が 「銀河を丸ごと包んでいる」という、 驚愕の事実

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

なんと、

地球は「秒速200km」で

「ダークマターの群れ」の中を

突き進んでいる…

正体不明の物質が

「銀河を丸ごと包んでいる」という、

驚愕の事実

 
 
 
 

宇宙の始まりと物質の最小単位を

円環として結ぶ「ウロボロスの蛇」を手がかりに、

 

宇宙誕生の謎(マクロ)と物質の根源である

素粒子(ミクロ)の接点に潜む究極の謎へ

迫った1冊『宇宙のはじまりと素粒子

ウロボロスの蛇でたどる現代物理学

です。

 

 

「夜空はなぜ暗いのか?」

という素朴な問いから出発し、

 

星や銀河の形成、

さらに物質の根源である

素粒子へ向かって、

 

究極の謎へと迫っていく本書から、

現代物理学がどのように世界を

とらえようとしてきたのかを語る記事シリーズ。

 

 

先の記事で未知の物質である、

ダークマターの存在を推察できる

2つの観測結果をご紹介し、

 

そのしくみについての解説をお届けしました。

 

 

今回は、このダークマターがどのように

分布しているのかを考えていきます。

 

 

 

 

ダークマターは、

どのように分布しているのか

 
 

銀河の重力レンズ効果の分析によって、

ダークマターが銀河近傍に

局在していることがわかりました。

 

このことと銀河系が回転する速さの分布を踏まえれば、

ダークマターがどのように銀河の周辺に

分布しているかが推察できます。

 

観測結果と一致するためには、

中心に大きな重力源があるのではなく、

広い範囲にわたって重力源となる

ダークマターが分布している必要があります。

 

 

ただし、

銀河系の端まで高い密度のままだと

剛体のように外側の回転速度が

もっと速くなければいけませんから、

 

外側になるにつれてダークマターの密度が

徐々に薄くなるような分布をしていると考えられます。

 

図「銀河全体を包み込むように

分布するダークマター」のイラストを見ると、

そのイメージを摑めるでしょう。

 

ダークマターは銀河全体を包み込むように分布し、

外側にむかって密度が徐々に減少していきます。

 

 

【図】ダークマターハロー
 
 
 
「ハロー」と呼んでいるイメージギャラリーで見る
 
 
 

このように球の外側にむかって

ぼんやりと薄まっていくさまを

「ハロー」と呼んでいることから、

 

ダークマターが銀河を包み込んでいるさまを

ダークマター・ハロー」と呼んでいます。

 

 

銀河全体が目に見えないもので

包み込まれているというのは衝撃的なことですが、

 

CMBの温度マップ

銀河系の重力レンズ効果

銀河系の回転

 

これら3つの分析結果を踏まえると、

認めざるを得ません。

 

そして、

我々の太陽系はダークマター・ハローの中で

回転運動していることになります。

 

 

ダークマターの正体…

「恒星のなり損ね」ではなかった

 
 

ダークマターの存在が明らかになった当初は、

「目には見えないけど大きな質量をもつ天体、

 

つまり恒星になり損ねた天体やブラックホール、

白色矮星などが、

その正体ではないか?」と考えた研究者も多くいました。

 

残念ながら、

この可能性は低いということが観測的に示されています。

 

 

こういった仮想の天体は

MACHO(MAssive Compact Halo Objectの略でマッチョ)

と呼ばれています。

 

その名の通り、

服の下がムキムキ(目には見えないが

大きな質量をもつこと)のイメージですね。

 

 

仮に銀河系の回転速度を説明できるほど

たくさんのMACHOが

ダークマター・ハローの中に存在すれば、

 

遠くの銀河系と地球の間をMACHOが

頻繁に横切るはずです。

 

 

つまり、

その際にはMACHOによる重力レンズによって、

遠くの銀河系の明るさや像が変化したりする

現象が観測されるはずです。

 

MACHOの探索は1990年代に

精力的に行われましたが、

そのような現象は有意に観測されませんでした。

 

 

【イラスト】銀河周辺のMACHO
 
そのような現象は有意に観測されていない イメージギャラリーで見る

 

 

現在、予想されている

「ダークマターの正体」とは

 
 

この観測結果にもとづくと、ダークマターの正体が

MACHOであるという可能性は低いと言えます。

 

少なくとも、

目に見えないMACHOが地球や太陽に

ある日突然に衝突する、

ということはなさそうです(よかった)。

 

 

以上のことから、

ダークマターの正体は未知の粒子

ではないかと考えられています。

 

 

つまり、

無色透明(目に見えない)だけでなく、

触ることもできない(人の体も容易に貫通するような)、

たくさんのダークマター粒子が銀河系を

ハロー状に包み込んでいると思われています。

 

 

ダークマターを捉えたい

 

太陽系は銀河系の中を回転運動しています。

その速度は秒速220キロメートル程度です。

 

銀河系はダークマター・ハローに包み込まれてますから、

太陽系の中にある地球は目に見えない

ダークマターの群れの中を秒速220キロメートルで

突き進んでいることになります。

 

 

さて、

ダークマターの性質をさらによく知る方法は、

実験的に検出してみることです。

 

検出できれば質量やその他の性質も分析できます。

 

そのため、

ダークマターを検出する実験

(学術的には「探索実験」と呼ぶ)が

世界各地で行われています。

 

 

 

【写真】ダークマター検出装置「XENONnT」

XENONnT。イタリアの地中深くにあるダークマター探索装置 

 

 

しかし、

残念ながらその検出に成功した確固たる

実験証拠はまだありません。

 

なお、質量が変われば実験方法も変わります。

 

加速器を使ったものから、

巨大な放射線の検出器を地下深くに設置したもの

(写真「XENONnT」参照)、

 

電波の計測技術を使ったもの、などなど、

いろいろな手法があります。

 

 

そのため、

さまざまな工夫をこらしたアイデア勝負で

世界中の研究者たちが切磋琢磨(せっさたくま)しており、

筆者もまたそうした研究に没頭している一人というわけです

 

(なお、『宇宙のはじまりと素粒子』では、

ダークマター検出の実験をご紹介しているので、

ぜひ読んでみてください)。

 

 

 

 <参考: > 

 

 




最新記事
月別
ブログトップに戻る

TOPページに戻る