ビタミンDはテロメアの 短縮を数年単位で 遅らせる可能性 2万5千人を5年間追跡


2026/6/28

ビタミンDはテロメアの 短縮を数年単位で 遅らせる可能性 2万5千人を5年間追跡

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ビタミンDはテロメアの

短縮を数年単位で

遅らせる可能性

2万5千人を5年間追跡

 
 
 
 
 
 
毎日のビタミンDのサプリメント摂取で
生物学的年齢に影響があるかも 
 
 

栄養豊かな食事や、

それを補うためのサプリメントの摂取を

意識している人は少なくありません。

 

 

でも、「本当に効果があるの?」と

疑問に思ったことはありませんか?

 

 

特に、アンチエイジングや健康寿命の

延伸を意識してビタミンDを摂っている方も

多いかもしれませんが、

 

それがどんな結果を及ぼすのか、

はっきりと示した例は限られています。

 

 

そんな中、

Medical College of Georgia(MCG)の

研究チームが主導した大規模臨床試験において、

ビタミンD(D3)の毎日の摂取が、

 

生物学的な老化を遅らせる

可能性があるという結果が報告されました。

 

 

この研究成果は、

2025年5月21日付で

『The American Journal of

Clinical Nutrition』誌に掲載されました。

 

 

  • ビタミンDってどんな効果?テロメアと老化の関係とは?
  • ビタミンDはテロメアの“消耗”を3年分防ぐかもしれない
 

ビタミンDってどんな効果?

テロメアと老化の関係とは?

 
 

人間の体は数十兆個の細胞からできており、

それぞれの細胞には寿命があります。

 

 

その寿命を決める重要な要素のひとつがテロメアです。

 

 

 
細胞分裂が進むにつれてテロメアは短くなっていく
 

テロメアとは、染色体の末端にある

DNAの繰り返し配列で、

細胞分裂のたびに少しずつ短くなっていく構造です。

 

 

これが限界まで短くなると、

細胞はそれ以上分裂できなくなり、

老化や死に向かっていきます。

 

 

そのため、

テロメアの長さは細胞の若さを

示す指標とされています。

 

以前から、

テロメアの短縮と加齢関連疾患

(がん、心血管病、糖尿病など)との

関連が指摘されており、

 

テロメアの長さは生物学的年齢の

指標とも言われています。

 

 

では、

このテロメアを守ることはできるのでしょうか。

 

 

いくつかの観察研究では、

ビタミンD血中濃度が高い人ほど

テロメアが長い傾向があると報告されています。

 

 

ビタミンDには抗酸化作用、抗炎症作用、

免疫調整作用があり、

それがテロメアの短縮をいくらか

防ぐかもしれないのです。

 

 

しかし、これまでの研究は、

短期間で行われたものばかりで結果がまちまちす。

 

 

つまり可能性はあるものの、

そこまではっきりとした結論が

出ていなかったのです。

 

 

 
ビタミンDはテロメアの短縮を防ぐか 

 

 

そこで、MCGの研究チームは、

大規模研究によってこの点を

明らかにしようとしました。

 

 

この研究では、

米国内の中高年男女25,871名

(男性50歳以上、女性55歳以上)を対象にしました。

 

彼らには、

5年間にわたって①ビタミンD(2000IU/日)、

②オメガ3脂肪酸(1g/日)、

③プラセボを、それぞれサプリメントの形で摂取してもらい、

白血球テロメア長(LTL)に与える影響を調査しました。

 

 

その中でも1054名がテロメア研究の対象となり、

より詳細なLTLデータが得られました。

 

 

LTLはベースライン

(年0)、2年目、4年目の3回にわたり、

厳密に測定されました。

 

 

研究チームは、

これらのデータを用いてテロメア長の変化と

サプリメント摂取の関係を解析したのです。

 

 

では結果はどうなったでしょうか。

 

ビタミンDはテロメアの

“消耗”を3年分防ぐかもしれない

 
 

分析の結果、

ビタミンDを4年間摂取した人たちは、

プラセボ群よりも、

 

テロメア長の減少が平均0.14キロベースペア

抑制されていたことが判明しました。

 

 

同年代のテロメア長の減少を考慮すると、

理論上では約3年分の減少が

防がれたことに相当します。

 

 

ビタミンDの摂取は、

老化を遅らせるかもしれないのです。

 

こうしたビタミンDの

アンチエイジング効果の背景には、

 

やはりその抗炎症作用と

抗酸化作用があると考えられます。

 

 

別の研究では、

ビタミンD摂取が慢性炎症を抑制し、

細胞老化のスピードを緩やかにしている

可能性があると示されています。

 

 

また、ビタミンDは、

細胞の分裂周期やDNA修復といった

プロセスにも関わっており、

 

テロメア構造の維持に直接的な役割を

果たしている可能性もあります。

 

 

一方で、

オメガ3脂肪酸を単独で摂取した群では、

このような効果は確認されませんでした。

 

 

 
ビタミンDを十分に摂取できている人は
若々しさをいくらか保ちやすいのかも 
 
 
 

この研究にはいくつかの限界があります。

 

対象者の大多数が白人であったこと、

年齢が限定的だったことです。

 

 

また、

実生活におけるサプリメントの服用状況の

ばらつきや生活習慣の変化が、

完全には制御されていない可能性もあります。

 

 

それでも、

本研究はこれまでで最も信頼性の高い

証拠の一つと言えます。

 

 

今後は、

異なる人種・年齢層・疾患リスク群を

対象にした再現性のある研究が求められます。

 

 

そして研究結果は、

日々のバランスの取れた栄養摂取を

意識する大切さを強調しています。

 

 

ビタミンDを十分に摂取できるなら、

他の良い効果と共に、

老化スピードにもいくらかブレーキを

かけられるかもしれません。

 

 

※ビタミンDの1日の摂取上限は

成人で4000IUとされており、

 

使用された2000IUはその半分の安全域内です。

過剰摂取はやめましょう。

 

 

<参考:  矢黒尚人> 

 

 



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