「1日1個まで」は嘘! 最強の完全栄養食“卵”のスゴさをプロが解説! 色の違いは? ベストな茹で方は?


2024/7/20

「1日1個まで」は嘘! 最強の完全栄養食“卵”のスゴさをプロが解説! 色の違いは? ベストな茹で方は?

 
 
 
 
 
 
 

「1日1個まで」は嘘!

最強の完全栄養食

“卵”のスゴさをプロが解説!

色の違いは? ベストな茹で方は?

 
 
 
 
 
Pixabay

 

 


日々の食事に欠かせない食材といえば、
 
「卵」を挙げないわけにはいかないだろう。
 
レシピ次第でメインにも脇役にもなれるうえ、
 
和洋中どんな料理にも使われる万能食材だ。
 
 
 


さらには栄養価も高く、
 
「完全栄養食」と呼ばれることでも知られている。
 
ゆで卵を常備したり、卵かけご飯を朝食にしたり……と、
 
 
ダイエットや健康維持に役立てている人も多いが、
 
卵のいったい何がそんなにスゴイのか
 
じっくり考えたことはないかもしれない。
 
 


そこで今回は管理栄養士の佐藤麻里絵さんに、
 
 
シンプルだけどじつに奥が深い、
 
卵の栄養価や健康効果について詳しく教えてもらった。
 
 

 

 

アミノ酸スコアは最高得点!

 
 
 
Pixabay

 

 
毎日、
 
何かしらの調理法で卵を食べている気がしますが、
 
卵の栄養価って具体的にどうなんでしょうか?
 


卵は食物繊維とビタミンC以外の
 
ほぼ全ての栄養素を含む、
 
非常に健康的な食べ物です。
 
 


具体的には、
 
3大栄養素であるタンパク質、脂質、炭水化物だけでなく、
 
骨や歯を作ったり、
 
 
美肌へ導いたりしてくれるのに重要な
 
5大栄養素のビタミン類(A、B2、B12、D、Eなど)や
 
ミネラルも多く含まれています。
 
 


タンパク質の量に関しては特に優秀で、
 
卵がいかに質の良いタンパク質を
 
豊富に含んでいるかは「アミノ酸スコア」でも
 
証明されています。
 
 


アミノ酸スコアとは、
 
20種類あるアミノ酸のうち、
 
体内で合成することのできない9つの必須アミノ酸が、
 
どのくらい含まれているかを数値で表したもの。
 
 
 
卵のアミノ酸スコアはなんと最高点の100点満点です!
 
 


小さいけど、
 
その中身には重要な栄養素が
 
バランスよく凝縮されているということなんですね。
 


そうなんです。
 
傷ついた筋肉を修復するのにも役立ちますので、
 
筋トレをしている人であれば運動後などに
 
積極的に摂っていただきたいですね。
 
 
 

色は? サイズは?

買うときのコツはある?

 
 
 
Unsplash

 

 
 
卵といってもさまざまな種類がありますよね?
 
白い卵もあれば赤玉もあるし……。
 
色によって何か違いがあるんですか?
 
 


殻の色は、白、赤、さくら色などいくつか種類がありますが、
 
これらは鶏の種類によって違いが出るとされています。
 
 


白い殻の卵は、
 
世界中で最も普及している白色レグホンという品種の卵。
 
 
赤い殻のいわゆる赤玉卵を産むのは、
 
羽の色が茶色い品種。さくら色の殻の卵を産むのは、
 
 
品種改良によって交配された鶏です。
 
 
いずれの卵も栄養価に差はないとされているので、
 
好みで選んでいいでしょう。
 
 


ちなみに卵黄の色に差があるのは、
 
鶏の餌によるものです。
 
 
 
うすい黄色の卵黄の場合は、
 
米がメインの餌。
 
 
オレンジみの強い卵黄の場合は、
 
パプリカなどを餌としていることが多いです。
 


ちなみに、
 
卵のサイズもいろいろありますが……?
 
 


卵のサイズはSSからLLまで、
 
6種類ほどあるとされていますが、
 
サイズが大きいほど卵白の比率が高くなります。
 
 
なおカロリーで比較すると、
 
同じ100gあたりで比較して、
 
卵黄は386kcalあるのに対し、
 
卵白はわずか47kcal。
 
 


ダイエットに気を遣っている方であれば、
 
できるだけ卵白を多く摂取するよう心がけたいですね。
 
 
ゆで卵で食べるなら、
 
Lサイズくらいがおすすめです。


 
 
 

ゆで卵に、ちょい足しアレンジ

おすすめの食べ方は?

 
 
 
Unsplash

 


 
ダイエットにはゆで卵がいいと聞きます。
 
ちなみに固茹で、半熟……
 
など、茹で方によって何か
 
栄養面での差はあるのでしょうか?
 
 


ビタミンBは加熱すると失われる性質があるので、
 
よりビタミンを効率的に摂取したいのであれば、
 
生食や温泉卵に近い状態が良いでしょう。
 
 


一方で、最も消化にいいのは半熟とされています。
 
少し疲れを感じているときや、就寝時間が近いときなど、
 
 
できるだけ内臓に負担をかけたくない時は
 
半熟卵にしておくのがいいですね。
 
 


反対に、
 
固茹では消化されにくい=腹持ちが良いということ。
 
 
脂質がそこまで高くないのでダイエット向きでもありますし、
 
血糖値の乱高下を防ぐので、
 
小腹が空いたときの間食にもおすすめです。
 
 


状況に応じて茹で方を使い分けるのは、
 
賢い食べ方だと思いますね。
 
 


ゆで卵以外の卵料理で、
 
何か健康的な食べ方はありますか? 
 


私自身、手軽で頻繁に取り入れているのが、
 
お味噌汁やスープに入れる、という方法です。
 
 
 
どんなジャンルの汁物とも相性がいいですし、
 
卵をポトンと落とすだけの手軽さなのに、
 
栄養価はグンと上がるので続けやすいです。
 
 


シンプルな卵かけご飯も良いですね。
 
納豆と組み合わせてタンパク質をさらに増やしたり、
 
にぼし粉やふりかけをかけてミネラルが
 
摂れるようにアレンジするのもいいでしょう。
 


あとは牛丼やパスタに温玉を
 
トッピングするのもおすすめです。
 
 
外食でも実践しやすいので、
 
忙しいビジネスパーソンでも
 
取り入れやすいのではないでしょうか。
 
 
 

やっぱり気にした方がいい?

卵のコレステロール


 


そういえば、
 
「卵はコレステロールが高いから
 
1日1個まで」とよく耳にすることがあるのですが……。
 
 


かつてはコレステロールの
 
摂取量を抑える観点から「1日1個まで」が
 
定説とされていましたが、
 
 
厚生労働省も2015年から日本人の
 
食事摂取基準におけるコレステロールの
 
目標摂取量(上限値)を撤廃しています。
 
 


じつは、
 
食事から摂取するコレステロール量が
 
血液中のコレステロール量に影響を与えるのは、
 
わずか20%程度であることがわかったのです。
 


したがって、
 
卵のコレステロールがただちに
 
影響を与えるわけではなく、
 
 
さらには卵に含まれるレシチンやオレイン酸に
 
コレステロール値を下げる働きがあることも分かり、
 
現在は明確に「何個まで」という
 
基準は設けられていません。
 


健康状態にある人なら、
 
そこまで気にする必要はないでしょう。
 
 
とはいえ、
 
無制限に1日何個でも食べて
 
良いというわけではありません。
 
 
遺伝性や極端にコレステロールが高い場合は、
 
注意して食べて欲しいと思います。
 
 


ちなみに、卵の保存方法について
 
何か注意すべきことってありますか?
 
 


卵の殻には気孔という無数の穴があり、
 
乾燥するんですよ。そのため、
 
パックに入っている状態なら、
 
出さずにそのまま保存したほうが乾燥や劣化を防げます。
 
 

冷蔵庫のたまごポケットにわざわざ
 
一個ずつ卵を収納している人も多いと思いますが、
 
パックのまま保存する方がおすすめです。
 
 
紙パックに入っている卵であれば、
 
その上からビニール袋に入れておくといいですね。
 
 
また、卵の形状を見て「尖った方」を下にして置くと、
 
内部が空気に触れる面積が少なくなるので鮮度が保たれます。
 


賞味期限でいうと、
 
ゆで卵にして保存しておくより
 
生卵の状態のほうが長持ちします。
 
 
生のまま冷蔵庫で適切に保存されていれば、
 
記載された賞味期限プラス2週間程度は、
 
適切に加熱処理をして食べれば問題ないとされています。
 


ゆで卵にする場合は、
 
味のついていないゆで卵なら殻を剥かずに
 
作ってから2〜3日以内に、
 
煮卵なら煮汁につけてから3〜4日以内を
 
目安に食べ切るようにしてくださいね。
 


 

パーフェクトな栄養価、
 
そして殻の色の違いや保存方法……。
 
 
身近な存在でありながら把握できていなかったが、
 
実は奥深い情報が盛りだくさん。
 
 


改めて思う。
 
「これほどの優秀食材をダイエットや
 
健康維持の味方につけない手はない!」と。
 
 
 
 
 
 
<参考:佐藤麻里絵> 
 
 
 
 

1喧嘩はするな、
2意地悪はするな、
3過去をくよくよするな、
4先を見通して暮らせよ、
5困っている人を助けよ、

 

 

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