心臓の一部である心房が細かく震え、
血栓ができやすくなる病気「心房細動」に対し、
原因となる部位を高電圧で
狙い撃ちする治療法が昨年、
登場しました。
心臓の周辺組織での合併症を
減らせると期待されており、
新たな選択肢になりそうです。
心臓は通常、
電気信号が心臓の筋肉である心筋に
伝わって収縮することで、
1分間に60~80回の規則的なリズムで
拍動しています。
血液が流れ込む左心房には
4本の肺静脈がつながっており、
この肺静脈とその周辺にある
心筋細胞などから異常な電気信号が
出る病気が心房細動です。
拍動は不規則となり、
1分間に400回以上になる場合があります。
血液を循環させるポンプ機能がうまく
働かずに血流が滞り、
血栓ができやすくなります。
国内で約100万人の患者がいると推定されます。
約4割が無症状で、
初期には 動悸(どうき) や息切れ、
疲労感などの症状が出ます。
放置すると心不全のほか、
血栓が脳血管に詰まることによる
認知症のリスクを上げる恐れがあります。
英語で「焼き切る」という意味がある
アブレーション治療での根治が期待できます。
心臓にカテーテル(細い管)を入れて、
原因となる部位やその周辺を標的として、
異常な電気信号の伝達を遮断します。
管の先端から50~80度の熱を放つ
「高周波カテーテルアブレーション」や、
マイナス50度の冷凍ガスを入れた風船を
肺静脈の付け根に押しつける
「冷凍バルーンアブレーション」が行われます。
ただ、
これらの方法は周辺にある食道や
横隔膜の神経を熱や冷気で
傷つけるリスクがありました。
そこで2024年に新たに公的医療保険が
適用されたのが
「パルスフィールドアブレーション」という方法です。
治療部位は冷凍バルーンと同じで、
リング状のカテーテル先端に瞬間的に
電気を流して高電圧を加え、
標的の心筋細胞を破壊します。
肺静脈1本ごとに、
当てる場所を変えながら合計で
数秒間の処置をします。
狙った細胞だけを破壊でき、
周囲の組織を傷つける合併症が
起こりにくくなります。
日本より早く導入された欧州では、
合併症が大幅に減少したと報告されています。
国内では3月末までに338医療機関が
すでに導入済みかその予定で、
今後広がる見込みです。
心房細動は、
早期にアブレーション治療を行うことで
効果が高まることがわかってきています。
発作が1週間以内で自然に治まる
初期の発作性心房細動は、
約8割が治ります。
肺静脈とその周辺に原因が限られている
ためと考えられ、
進行するにつれて治療効果は下がっていきます。
自覚症状がない場合も多いので、
早期発見が重要です。
再発の恐れもあります。
大阪市の桜橋渡辺未来医療病院不整脈科長の
田中 宣暁(のぶあき) さんは
「治療後の健康管理と生活習慣の改善が
重要です」と話します。
危険因子となる高血圧や肥満、
運動不足を改善することでリスクを下げられます。
日本不整脈心電学会などは
脈拍の触診で不規則な脈がないかのチェックを
勧めており、
スマートウォッチの活用も
早期の異常発見に有効です。
<参考:>
1喧嘩はするな、2意地悪はするな、3過去をくよくよするな、4先を見通して暮らせよ、5困っている人を助けよ、
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Rupan by サロンディレクターNao
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