【酒粕】血液を循環させる
優れた働きでゴースト血管を改善
動脈硬化をはじめ、
血管に関わるトラブルはいろいろありますが、
注意したいのが動脈と静脈をつなぐ
毛細血管の老化による「ゴースト血管」です。
毛細血管の血液が流れなくなり、
機能が低下して最終的に
消滅してしまう毛細血管のことで、
生活習慣病の大きな
原因になると注目されています。
毛細血管は、
太い血管から枝分かれして全身の
臓器や器官に張り巡らされています。
しかし、
何らかの原因によって
血管構造が問題を来すと、
血液が漏れて末端まで行き
渡らなくなってしまいます。
その結果、
毛細血管が次第にボロボロになり、
ゴースト血管になってしまうのです。
ゴースト血管は身体にさまざまな
悪影響を及ぼします。
酸素や栄養素が身体に行き届かずに
老廃物が蓄積することで、
冷えやむくみが引き起こされます。
また、血流が悪くなり、
体の末端で血液が停滞すると、
心臓が強く血液を送り出すため血圧が上昇し、
高血圧の原因になることもあります。
近年の研究では、
認知症のリスクも高まるとされています。
ゴースト血管の原因として、
まず挙げられるのが生活習慣です。
偏った食生活や運動不足、
睡眠不足は血管にダメージを与えます。
また、年齢を重ねるとゴースト血管は増加します。
毛細血管の細胞が変性・消滅すると、
血管内皮細胞の機能も衰えます。
それに伴い、
次第に細胞の分裂も低下して、
細胞のターンオーバーが遅くなるのです。
生涯現役を目指すなら、
食養生でゴースト血管の予防・改善を図りましょう。
ゴースト血管の増加は、
中医学で「お血」と呼ばれる状態と考えます。
血の巡りが悪いために、
身体の末端まで栄養が行き届かず、
新陳代謝が低下して老廃物が
身体にたまりやすい状態になっているのです。
打ち身やあざができやすい、クマがある、
顔色や唇の色が紫がかっているといった特徴があり、
慢性的な肩こり、関節痛、
頭痛といったトラブルも見られます。
改善のためには血行を促進する
食材を取り入れることが大切です。
おすすめは酒粕。
血液を循環させる優れた働きがあります。
また、身体を温める効能も高く、
冷えが気になる人にも役立ちます。
消化不良の改善にも効果的です。
酒粕を使った料理というと、
粕漬けや粕汁のイメージが強いかもしれませんが、
シチューやグラタンなど洋風の料理に使っても
コクが出て美味しく仕上がります。
さまざまな料理にプラスしてみましょう。
酒粕のゴースト血管改善効果を高めるには、
同じく血行を促進する働きのあるサバ、
タマネギなどを組み合わせるとよいでしょう。
サバの酒粕豆乳グラタン
血行を促進する酒粕、
サバ、タマネギを組み合わせたレシピ。
酒粕と豆乳、チーズの相性はバツグン。
酒粕入りのソースにお酒の味はなく、
コクとほんのりした甘みで
驚くほど美味しく仕上がります。
【材料】2人分
●サバ缶 1缶
●タマネギ 1/2個
●酒粕 大さじ2
●豆乳 1カップ
●湯 1カップ
●しょうゆ 小さじ1
●小麦粉 大さじ3
●オリーブ油・こしょう 適量
【作り方】
まず、ソースを作る。
フライパンにオリーブ油を熱し、
薄切りにしたタマネギを炒めて
火が通ったら小麦粉をふり、
湯を少しずつ加えてとろみが出るまで混ぜる。
続いて、
豆乳、酒粕、しょうゆ、サバの缶汁(大さじ1)を
加えてよく混ぜ合わせる。
耐熱皿に、サバ缶の身の半量を入れ、
ソースの半量をのせる。
続いて残りのサバ缶の身、ソースを順番にのせ、
チーズを散らす。
230度に熱したオーブンで10分ほど焼く。