恐ろしい存在。多くの人が 「病気をもたらすもの」と思っている じつは、 この地球の生命体の 運命を握っている、 意外な「陰の支配者」


2026/11/6

恐ろしい存在。多くの人が 「病気をもたらすもの」と思っている じつは、 この地球の生命体の 運命を握っている、 意外な「陰の支配者」

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

恐ろしい存在。多くの人が

「病気をもたらすもの」と思っている

じつは、

この地球の生命体の

運命を握っている、

意外な「陰の支配者」

 
 
 
 
 

地球の生命をあやつっているのは、

「ウイルス」だった……!?

 

生命観が書き換えられる衝撃の事実!

 

宿主の細胞に寄生することで自らを複製し、

地球上で最も数が多い

生物学的実体である「ウイルス」。

 

なんと、

海や池の水バケツ一杯分に、

世界人口を超えるウイルスが

満ちていると知ったら、

驚くでしょうか。

 

 

近年、

生物の進化から環境変動まで、

ウイルスが地球生態系を司る

重要な機能をもつことが明らかになってきました。

 

 

ウイルス生態学の第一人者が、

壮大なスケールで地球生命の根源に迫る

『世界はウイルスでできている

地球生命の「支配者」』

(講談社ブルーバックス)は、

そのようなウイルスの驚きの

実態や役割を解説する一冊です。

 

 

 

地球上のあらゆる生物圏に

存在する生物学的実体

 

ノーベル賞受賞者である英国の生物学者

ピーター・メダワー(1915~1987)は、

 

ウイルスを「タンパク質に包まれた

悪い知らせ」と呼んだ。

 

つい最近も私たちは、

たったひとつのウイルス“SARS-COV-2”が

出現したことで未曽有の経験をし、

世界中で多くの人命が失われ、

生活にも大きな影響を受けた。

 

コロナ禍のはるか以前より、

ウイルスは人に病気を

もたらすものとして恐れられてきた。

 

 

 

1960年ノーベル賞受賞者のイギリス免疫学者ピーター・メダワー博士がロンドン大学ユニバーシティ・カレッジの研究室に座る。

 

 

望むと望まざるとにかかわらず、

ウイルスとの出会いはあらゆるところで起こる。

 

なぜなら、

ウイルスは地球上のあらゆる生物圏に存在する、

最も数の多い生物学的実体だからだ。

 

 

実際、

どれぐらい多いのか。

 

私が研究対象とする海や湖沼(こしょう)で、

小さなバケツにその水を汲み、

その中のウイルス粒子の数を数えたら

(全部を数えるのはえらく大変だが)、

世界の総人口を超える数になるだろう。

 

海にいるすべてのウイルスを集めて、

総生物量(バイオマス)に換算してみると、

全人類の5倍程度にもなる。

 

このように、

膨大な数のウイルス粒子が至るところに

漂っているのだから、

どうにも避けようがない。

 

 

まだ決着がついていない議論

 

ところで、

先ほど私は、

ウイルスが「生物学的実体」だと述べた。

 

そのようにあいまいな言い方をしたのは、

ウイルスが生物なのか物質なのかという

議論にまだ決着がついていないからだ。

 

 

ウイルス粒子そのものは、

呼吸もせず、

何かを作り出したりすることもせず、

生物学的には不活性の粒子である。

 

宿主(しゅくしゅ)となる細胞に取りついて、

その中に侵入することで、

初めて自らを複製できる。

 

言うなれば、

「子孫を作り出すことができる

完全寄生性の粒子」なのだ。

 
 

完全寄生性の粒子の正体とは…

ウイルスの正体と、

ウイルス研究の今とこれから

 

 

これまでの研究から見えてきた、

ウイルスの姿

 
 

そんな、

ウイルスがもっている我々とはまったく

異質な生物学的メカニズムが、

本書のテーマである。

 

そもそも、

肉眼では見えないウイルスを、

どうやって私たちは発見したのか。

 

その過程を探るべく、

 

第1章ではまず、

ウイルス発見の歴史をたどってみよう。

 

 

第2章からは、

微生物を宿主として増殖するウイルス、

「バクテリオファージ」に光を当てたいと思う。

 

バクテリオファージ(略して「ファージ」)は、

ギリシャ語で

「細菌(バクテリア)を食べるもの」という意味で、

細菌に取りついて内部で増殖する

「細菌ウイルス」である。

 

その数は膨大で、

地球上に存在するウイルス粒子の

圧倒的多数を占める。

 

 

ウイルスが宿主の中で増えるしくみは、

ファージを材料とした実験において

初めて理解された。

 

DNAが遺伝情報を担うことを証明したのも、

この細菌ウイルスによる実験である。

 

 

第2章では、

この細菌ウイルスの研究の歴史を概観して、

ウイルスのしくみを見ていこう。

 

そして章の後半では、

とんでもなく多様なウイルスの

全体像を理解しようと挑んだ研究者たちの

苦闘を紹介したい。

 

ひとつの生物種には、

少なくとも1000種ものウイルスがいると

言われるのだから、

その研究の果てしなさが

ご理解いただけるだろう。

 

 

そうした研究の末、

ウイルスの多様性への理解が進み、

遺伝情報も数多く集まった。

 

それらを比較することで、

ウイルスの起源についての理解が深まり、

この数年で飛躍的に研究が進んでいる。

 

 

第3章の前半では、

ウイルスの起源についての

研究動向を見ていきたい。

 

 

 

実験室の機器を接近撮影した画像

 

 

地球環境における

ウイルスという存在を追求する

 
 

第4章では、

地球環境におけるウイルスの役割について、

見ていくことにしよう。海や土壌といった

生態系の下支えをし、

生物圏の形成に欠かせない役割を

果たしている微生物に、

ウイルスはとても大きな影響を与えている。

 

 

その影響力は、

地球規模の化学プロセスを左右するほどで、

環境中の生物多様性を決定づける

重要な因子のひとつでもあるという。

 

生物学者のあいだでも、

近年になってようやく共有され始めた

最新の考え方を紹介したい。

 

 

ウイルスは生物か、

それとも生物でないかという問いには、

はっきりとした結論がまだ

出ていないと先ほど述べた。

 

その一方で、

ウイルスと生物(宿主)に進化的な

関係があるというエビデンスは、

どんどん出てきている。

 

ウイルスは、

宿主生物の進化をドライブ(駆動)する

強力な因子となるのだ。

 

 

多くの場合、

ウイルスが微生物に感染すると

宿主を殺してしまう。

 

これが継続すると、

宿主となる微生物が絶滅し、

ウイルス自身も増えることができなくなって

共倒れになってしまいそうだ。

 

しかし、

実際にはそうはならない。

 

なぜなら、

ウイルスから身を守るため、

微生物もさまざまなウイルス耐性機構を

備えていくからだ。

 

 

そうして苦しい状況に追い込まれたウイルスは、

再び耐性機構を打ち破る進化を遂げる─。

 

 

第5章では、

こうしたウイルスと宿主の応答に

フォーカスしてみよう。

 

 

ウイルスを医療に

活用するという「逆転の発想」

 
 

締めくくりとなる第6章では、

ウイルスを医療に活用するという

「逆転の発想」をお伝えする。

 

 

ファージが発見された当初より、

病原菌に対する治療法として、

医療への応用が模索されていた。

 

ただし、

耐性株が出現してしまうなどの問題も多く、

ウイルスをそのまま用いるのは困難だった。

 

しかし近年、

ウイルスと宿主の相互作用に関する

分子的なメカニズムの研究が進展し、

遺伝子資源として注目が集まっている。

 

その最前線を案内しよう。

 

生物を脅かす「悪い知らせ」というのみならず、

地球生態系の「陰の立役者」でもあるという、

ウイルスの知られざる一面を

学んでもらえたら幸いである。

 

 

一般的には、

感染症や生体へのダメージなど、

ネガティブなイメージを持たれることの

多いウイルスですが、

 

『世界はウイルスでできていて

地球生命の「支配者」』を

お読みいただければ、

この地球上で重要な役割を担い、

多くの生命体と密接な関係を

築いてることがおわかりいただけると思います。

 

 

ブルーバックス・ウェブサイトでは、

本書の興味深いトピックをご紹介する記事を

続々と公開中です。

 

まずは、その一端をご覧ください。

 

 
 
 
 

 

 

 

 

 




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