イノベーションを生み出す マインドセットを、 どう獲得するか


2025/11/26

イノベーションを生み出す マインドセットを、 どう獲得するか

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

イノベーションを生み出す

マインドセットを、

どう獲得するか

 
 
 
 

 

 

我々の多くは、イノベーションに取り憑かれている。

 

我々は、ガレージから生まれたスタートアップや、

数十億ドル規模で評価されるユニコーン企業、

 

AIや量子コンピューティング、

最新のメタバースのローンチといった輝かしい

新技術をもてはやす。

 

ただし我々は社会全体として、

イノベーションと発明をしばしば混同している。

 

 

発明が新たなものを生み出すことであるのに対し、

イノベーションは新たな価値を創造することだ。

 

そして、最も強力で、

業界を覆すような破壊的革新(ディスラプション)が、

新たな技術から始まることはめったにない。

 

それらは、新たな思考方法から始まり、

マインドセットにおける変化から始まる。

 

 

技術は、

実現手段に過ぎない。

 

マインドセットこそが触媒なのだ。

 

 

思考の転換

 

過去20年間で現れた、

最も大きなイノベーションを考えてみよう。

 

Airbnbは空き部屋を発明したわけではない。

 

Uberが自動車を発明したわけでもない。

彼らは、

既存産業に思考の転換をもたらしたのだ。

 

 

ホテル業界の主流的な考え方は、

「我々は資産を所有しなければならない。

 

我々のビジネスは不動産管理だ」というものだった。

 

だが、

Airbnb創業者のブライアン・チェスキーとジョー・ゲビアは、

 

異なる問いを投げかけた。

 

「もし、資産が部屋ではなく信頼だったとしたら?

 

もし、

すでに存在している世界中の部屋

という在庫を解放できるとしたら?」

 

 

彼らが気づいたのは技術的な問題ではなく、

視点の問題だった。

 

彼らが構築したプラットフォームは、

そうした「マインドセットのシフト」の結果であって、

原因ではなかった。

 

 

「イノベーションの

マインドセット」とは何か

 
 

イノベーションのマインドセットとは、

神秘的な才能ではない。

 

それは、

培われるべき一連の姿勢とプロセスだ。

 

 

その核心は、

3つの要素の組み合わせだ:

 

 

1. 飽くなき好奇心:

「そういうものだから」と受け入れることができない在り方。

むしろ、「なぜ?」や「もし~だったら?」

と問い続ける習慣だ。

なぜDVDを所有する必要があるのか?

(ネットフリックス)。

なぜロケットは使い捨てなのか?(スペースX)。

 

 

2. 根源的な共感(ラディカル・エンパシー):

これは、顧客調査を超えたところにある。

言葉にされないニーズや摩擦、

そして「達成すべき仕事(jobs to be done)」を

深く理解する能力だ。これらは、

顧客が製品を「採用する」理由となる(なお、

「達成すべき仕事」とは、

イノベーション研究の第一人者とされる

経営学者クレイ・クリステンセンの概念だ)。

 

 

3. 実験志向:

間違えることへの寛容さ。

特に、イノベーションは直線的な一本道ではなく、

作り、検証し、学習し、

反復するという複雑なプロセスであるという理解。

 

 

 

こうしたマインドセットこそが、

既存企業が脅威しか見いだせない、

あるいは最悪の場合何も見いだせない状況において、

組織がチャンスを見いだすことを可能にする。

 

米国のビデオレンタル大手であった

Blockbuster(ブロックバスター)は、

 

ネットフリックスをニッチな通信販売サービスと見なし、

娯楽提供の根本的変革とは認識しなかった。なぜか?

 

ブロックバスターのマインドセットは、

物理的な不動産と延滞料金収入に根差していたからだ。

 

一方、ネットフリックスのマインドセットは、

オンデマンドアクセスと顧客体験に根差していた。

 

ネットフリックスは、ストリーミングが可能になった時、

飛びつく準備ができていた

(成功していた自身のDVDサブスクリプション

事業を自ら犠牲にする覚悟で)。

 

それは、

中核となるマインドセットが柔軟だったからだ。

 

 

マインドセットの変化は

自分から始まる

 
 

真にディスラプティブなイノベーションを

生み出せる境地に至るには、

 

まず自らの考え方を振り返ることから始める必要がある。

 

「The Truth Hurts Show

(ザ・トゥルース・ハーツ・ショー)」の

創設者兼共同司会者である

ブライアン・ゴールドスタインの物語は、

 

マインドセットの変化がどれほど大きな違いを

生むかを示す良い例だ。

 

ゴールドスタインは、

薬物乱用と身体的虐待が蔓延する家庭で育った。

 

彼は、小学校6年生から大学まで、

特殊教育の対象となる生徒だった。

 

 

ゴールドスタインは当初、

自分は独立して自営などできないだろう、

と思っていたが、

より前向きな考え方に適応していった。

 

そして、自身でビジネスを始めると、

視点を変え、

最終的にはビジネスコーチおよび

ブランドアンバサダーの役割へと移行していった。

 

ゴールドスタインにとっては、

自身のメンタルブロックを克服する方法を学ぶことが

極めて重要で、

 

それによって、

同じ教訓を他の起業家たちとの

仕事にも応用できるようになった。

 

 

すべての創業者がこうした種類の

課題を乗り越える必要はないが、

自分で自分の心に壁を築いてしまい、

イノベーションに向けた意味ある一歩を

踏み出せない状態に陥っている可能性はある。

 

 

未知への恐怖、失敗への恐れ、

新しいアイデアへの無関心や警戒心はすべて、

変化への抵抗感を生む要因となり得る。

 

 

もちろん、マインドセットを変化させるには、

自身の前進を妨げている潜在的な

障害を認識するだけでは不十分だ。

 

スコット・D・アンソニーが

新著『Epic Disruptions:

11 Innovations That Shaped Our Modern World

(壮大な破壊的革新:現代世界を築いた

11のイノベーション:未邦訳)』で書いているように、

 

ジュリア・チャイルドの有名なフランス料理レシピ本は、

これらのレシピを米国人読者に身近なものにしたという点で、

破壊的革新の典型例だった。

 

チャイルドのディスラプティブなキャリアは、

取り憑かれたような顧客サービスへのこだわり、

好奇心、協働、実験への意欲、

そして粘り強さという特性によってのみ実現した。

 

 

 

破壊的革新のマインドセットを

支えるツール

 
 

マインドセットは物事の基本だが、

魔法ではない。チームに対して、

「枠にとらわれないで思考せよ」と

単に指示するだけでは十分ではない。

 

今日では、

個人や組織が、より体系的かつ効果的に

望ましいマインドセットを育む上で役立つ

ツールやフレームワークが存在する。

 

 

 

デザイン思考

 
 

デザイン思考は、

ソリューションに飛びつく前に、

ユーザーのニーズを深く理解することで、

共感的な問題解決を促す。

 

IDEO、IBM、SAPといった企業は、

この手法をイノベーションプロセスに組み込み、

実際の人間の行動に共鳴する型破りな

アイデアを引き出している。

 

これは、人間中心の洞察を、

実行可能なアイデアへと変換するのに

極めて効果的なシステムだ。

 

 

リーン・スタートアップ手法

 

リーン・スタートアップ手法は、

チームが迅速に動き、より速く学ぶことを支援する。

実験、MVP(minimum viable products:

 

最小限の機能を備えた製品)、

検証された学習を強調することで、

 

企業は、失敗のコストを低減させながら

リスクを取ることを促進している。

 

DropboxやAirbnbは、

これらの原則を活用し、

拡大前にアイデアをテストしたことで知られる。

 

この手法は、

意思決定や行動に移れない「分析マヒ症候群」や、

何年もかかる「ウォーターフォール型プロジェクト」

(作業内容を複数フェーズに分割し、

上から順番に進めていくプロジェクト管理手法)

への対策にもなる。

 

 

アジャイル開発や

DevOps開発の実践

 
 

アジャイル開発やDevOps開発の実践は、

迅速な対応とイテレーション

(設計、開発、テストを短期間で繰り返し実行する手法)

を重視する文化を醸成する。

 

急速に変化する環境においては、

こうした文化が不可欠だ。

 

クラウドネイティブなツール群やAI支援開発との

組み合わせによって、

着想から展開までのギャップは縮小し続けている。

 

 

 

第一原理思考

 

第一原理思考は、イ

ーロン・マスクによって有名になった。

 

これは、好奇心のための究極のツールで、

問題を、

その最も基本的かつ否定できない

真実にまで分解することを含む。

 

マスクは、

「どうすればより安価なロケットを作れるか?」

とは尋ねなかった。

 

彼はこう尋ねた。

「ロケットは何でできているか?

アルミニウム、銅、チタンだ。

 

それらの材料の現物価格は?

原材料費はロケットの価格の約2%だ」。

 

残りの98%に挑む唯一の方法は、

既存産業の前提

主に、

ロケットは使い捨てであるべきだという考え

を否定することだった。

 

 

シナリオ・プランニングと未来思考

 
 

シナリオ・プランニングと未来思考は、

目先の枠を超えてメンタルモデルを拡張する。

 

Shell(シェル)や世界経済フォーラムのような組織は、

これらを用いて現実味のある未来のシナリオを構想し、

強靭で先を見据えた戦略を構築している。

 

 

ただし、

ツールでできることには限界がある。

 

真の加速器となるのは、好奇心を称え、

知的な失敗を許容し、多様な声に対して、

現状に挑戦する力を与える文化だ。

 

 

イノベーションに必要な

マインドセット

 
 

刺激的でディスラプティブなアイデアについて我々は、

スタートアップやその他の組織に

内在すると思い込むこともあるが、

 

これらは偶然に生まれるものではない。

 

それらは、

あらゆる革新的な取り組みに不可欠な創造性

、学習、成長、そしてリスクを取ることを

受け入れる人々によって支えられている。

 

 

自らの現状を評価し、

マインドセットを変え、

その革新的な文化を自分が率いる

人々に浸透させることで、

 

組織が先駆的な価値を見いだす

機会を日々得られるよう、

位置づけることができる。

 

  

<参考 :(forbes.com 原文)> 

 

1喧嘩はするな、
2意地悪はするな、
3過去をくよくよするな、
4先を見通して暮らせよ、
5困っている人を助けよ、

 

 

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Rupan by サロンディレクターNao

 

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