「母親からの愛情不足で 育った男性」 に見られる特徴とは? 精神科医監修


2025/9/18

「母親からの愛情不足で 育った男性」 に見られる特徴とは? 精神科医監修

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「母親からの愛情不足で

育った男性」

に見られる特徴とは?

精神科医監修 

 
 
 

自分に自信が持てない、

人間関係が不安定、恋愛が長続きしない、

女性への偏った思考……

 

こうした悩みを抱える男性の中には、

幼少期に母親から十分な愛情を受け取れなかった

経験が影響しているケースもあります。

 

 
 

母親の愛情は、

安心感や自己肯定感を育む大きな土台。

]

これが不足したまま大人になると、

無意識のうちに思考や行動に

歪みが表れることがあります。

 

 

子どもにとっての

母親の心理的役割とは

 
 

父親は社会性や外の世界とのつながりを

学ばせる存在である一方、

 

母親は「無条件の愛情」を注ぎ、

子どもに安心感を与える役割が

大きいとされています。

 

 

子どもは母親にしがみついたり

甘えたりすることで不安や恐怖に

対処するようになります。

 

 

その中で自分が守られ支えられることを実感し、

心を成長させていくのです。

 

 

このような母親との関係性が作られないと、

子供は不安なときに自分を安心させる

術をもたないままに成長するので

不安に耐える力が育ちません。

 
 

 

 

 

両親それぞれの影響がありますが、

母親からの愛情が不足すると

 

「自分は受け入れられていないのでは」

という不安が心に残り、

成長後の人間関係にも影響することがあります。

 

 

もちろん、

母親だけが子どもを支えるわけではなく、

父親や祖父母、

社会全体が子どもの成長を支えていきます。

 

ただし母親との関わりは、

もっとも身近で長い時間をともにするケースが多く、

その影響力が特に大きいといわれています。

 

なお、ここでいう母親は

「主たる養育者」という意味であり、

 

必ずしも実母でなければならない

ということではありません。

 

 

 

 


 

 

「母親からの愛情を感じずに

育った男性」は、

こんな特徴が出やすい

個人差はありますが、

母親から十分な愛情を得られなかった

男性には、

いくつか傾向が見られます。

 

 

自己肯定感が低い

 

まず、自己肯定感が低く

「自分には価値がないのでは」と感じやすい点です。

 

褒められても素直に受け入れられず、

失敗を過度に恐れる姿勢につながります。

 

 

 

 

人間関係の距離感が難しい

 

また、人との関係では安心感を得にくいため、

恋人や友人に対して過剰に依存したり、

 

逆に距離を置いて心を閉ざしてしまったりと

極端な関わり方をすることがあります。

 

 

感情を表現するのが苦手

 

感情を素直に表現するのも苦手で、

寂しさや不安を隠すために怒りや

無関心を装うケースも少なくありません。

 

 

その一方で、

強い承認欲求を抱え、

仕事やSNSなどで「認められたい」という

気持ちに突き動かされることもあります。

 

 

こうした背景から、

常に孤独感を抱えやすく、

周囲に人がいても「自分は理解されていない」と

感じることが多いのが特徴です。

 

 
 

大人になってからは、

愛情不足で育ったことによる具体的な

問題行動として表れることがあります。

 

 

なお、

ここでいう「問題行動」は“性格の欠陥”ではなく、

安心感を得られなかった心が、

 

自分を守るためにとった行動が

形を変えて現れていると考えます。

 

 

恋愛での依存や、深い関係から逃げる

 

安心感の基盤が弱いと、

恋人に強く依存したり、

相手を束縛してしまう傾向が見られます。

 

 

逆に「傷つくくらいなら距離を取ろう」として、

深い関わりを避ける人もいます。

 

どちらも「見捨てられたくない」という

不安が根底にあります。

 

承認欲求が非常に強くなる

 

「自分は認められたい」という気持ちが強くなり、

仕事やSNSで成果や評価を過度に

追い求めてしまうことがあります。

 

 

一時的に安心できても、

すぐにまた次の評価を求めるため、

心が落ち着きにくくなるのが特徴です。

 

 

感情を適切に表現できず

人間関係を構築しにくい

 
 

寂しさや不安を言葉で伝えるのが苦手で、

代わりに怒りや無関心といった形で

表れてしまうことがあります。

 

 

本当は「分かってほしい」

という気持ちがあるのに、

 

それを伝えられず人間関係が

ぎくしゃくしてしまうケースです。

 

 

お酒やギャンブルなどに頼りやすい

 
 

心の空虚感や不安を埋めるために、

お酒やギャンブル、

ゲームなどにのめり込みやすい人もいます。

 

短い間は気がまぎれますが、

繰り返すことで自己嫌悪や生活の

乱れにつながることもあります。

 

 

 

心療内科医に聞く「やってはいけないストレス解消法」ワースト3

 

度を越えて頑張りすぎてしまう

 

「失敗したら見放されるのでは」という不安から、

完璧を目指しすぎてしまうこともあります。

 

その結果、頑張りすぎて疲れ果ててしまう、

いわゆる燃え尽きの状態に陥りやすいのです。

 

 

体の不調が多い

 

ストレスや不安をうまく表現できない場合、

体に不調として現れることもあります。

 

たとえば、寝つきが悪くなる、

胃腸の調子を崩す、頭痛が増えるなど、

心の問題が体のサインとして出るケースです。

 

 

 

 

 

 

 

まだ手遅れじゃない!

大人になってからできる

前向きな対処法とは

 
 

過去を変えることはできなくても、

これからの自分を少しずつ変えていく方法はあります。

 

今からすぐできる具体的なことをまとめます。

 

朝の「ひと声ポジティブ」を習慣にする

 
 
 
 

起きてすぐ鏡に向かって、

「今日もやれる」「昨日より少し進めばOK」など、

 

自分にとってうれしい一言をつぶやいてみましょう。

 

 

誰かからかけられた嬉しい一言や、

心が温かくなった言葉でも構いません。

 

好きな漫画や芸能人から聞いたフレーズでもOK。

繰り返すことで心の軸が整いやすくなります。

 

 

不安や孤独を感じたら「スマホメモ」に書く

 

頭の中でモヤモヤさせると大きくなりますが、

文字にすると気持ちが客観視できます。

 

 

「今日は連絡が来なくて不安」

「ちょっと寂しい」など、短文でOK。

 

後で読み返すと「意外と小さな不安だった」

と気づけることもあります。

 

 

“ながら運動”をしてみる

 
 

本格的な筋トレを始めなくても、

歯磨き中にかかとの上げ下げ、

通勤のときに一駅歩くなど

“ながら運動”で十分です。

 

身体を動かすとストレスが軽減することが

研究からも分かっています。

 

 

 

信頼できる人と

「自分の気持ちを話す機会」を設ける

 
 

友人でも同僚でも構いません。

 

1週間に1回は「自分の気持ちを話す機会」

を持ちましょう。

 

LINEやSNSでもよし。

専門家のカウンセリングサービスでもOKです。

 

 

安心できる相手と継続的につながることで、

「一人じゃない」という感覚が積み重なります。

 

 

 

眠る前に「3つのよかったこと」を書く

 
 

その日あった小さなことを3つ書き出すだけ。

 

「コーヒーが美味しかった」「上司に褒められた」

「天気が良かった」など、何でもOKです。

 

 

自己否定が強い人でも

「意外と良いことがある」と気づけ、

眠りも深くなります。

 

 

母親からの愛情不足が

「マザコン」へと変化することもある?

 
 

「母親からの愛情不足」と「マザコン」は

正反対に見えますが、

 

実際には問題の根っこが同じ

(安心感の欠如)であることも考えられます。

 

 

母親から十分な愛情を

得られなかった男性の中には、

 

「母親に認められたい」

「愛されたい」という気持ちを大人になっても抱え続け、

 

そのために母親の顔色をうかがい、

過剰に依存してしまうという

行動パターンが表れることがあります。

 

 

もっと欲しかった愛情を求め、

大人になってから母親に

しがみついてしまうケースがあるのです。

 

 

 

 

 

 

大人になった今、

母親とどう向き合えばいい?

もう母親に振り回されない

 
 

最後に、

現在の母親に対してどのような

接し方や考え方をするとよいか、

見ていきましょう。

 

 

中には母親に悪い感情を

抱いている人もいるかもしれません。

 

心のどこかで「満たされなかった愛情を

今こそ欲しい」と

期待してしまうこともあるかもしれません。

 

 

その気持ちはそれ自体が“悪い”わけではなく、

自然な反応でしょう。そのうえで、

 

少し心を軽くしたいときのポイントを

いくつかお送りします。

 

 

「過去の親」と「今の親」を分けて考える

 

「親は変わらない」という

現実を受け入れることと、

 

過去を変えることはできませんが、

 

今、どういう距離感で接すると自分が

傷つかずに済むかは選べます。

 

 

無理に許さなくていい

 
 

怒りや悲しみは自然な感情なので、

否定しなくていいです。

 

許せないなら、許せないままで構いません。

 

 

ただ、その感情に支配されすぎて、

自分の人生が動かなくなるのはもったいないので、

接し方や今からできる対策を行うなど、

“憎しみに支配されない”ことが大切です。

 

 

親を変えようとしない

 
 

「今ならわかってくれるかも」という期待は

自分を再び傷つけることも。

期待は手放しましょう。

 

 

心理的な距離を取ってもいい

 
 

連絡を減らす・会わないなども

自分を守る行動をしましょう。

 

それは冷たいことではなく、

むしろお互いにとって有効なことです。

癒しは自分の内側から始まる

 
 

母との関係にこだわる背景には、

「自分は価値がある存在だ」と

感じたい欲求があります。

 

 

でも、その答えを母親に求め続ける限り、

心は不安定なままです。

 

「本当はこう言ってほしかった」を自分自身や、

自分の大切な人にかけてあげてください。

 

 

 

 

 
 

<参考:神谷町カリスメンタルクリニック院長

松澤 美愛先生> 

 

 




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