「インド式のオイルマッサージでしょ
」くらいの認識でアーユルヴェーダへ。
だが、そこで待っていたのはマッサージや
整体とはまるで異なる感覚。
身体の中から生まれ変わるような、

想像を超えたリカバリー。
アーユルヴェーダの底力
連日の猛暑で身体は重ダルいうえ、
熟睡できない夜が続いている。
アーユルヴェーダならそんな悩みを解消できると聞き、
日本国内随一の本格的施術が受けられるという
「THE HUNDRED WELLNESS SALON」へと向かった。
早速、アーユルヴェーダについての
説明とカウンセリングを受ける。
アーユルヴェーダは単なるインド式の
オイルマッサージではなく医学であること、
またこのサロンには、
ネパールのアーユルヴェーダ医師資格を持つ専門家がいて、
本格的な施術を受けられることを聞く。
続いて肌質、髪質、生活習慣、
食習慣などについてアンケート形式で答えると、
自分に合わせた効果のあるオイルを選んでくれた。
まずはフットバスで足浴。
続いてベッドにうつ伏せになり
「アビヤンガ」と呼ばれるオイルを使った
施術が始まった。
薬草やハーブが入っているという温かいオイルは、
ほんのり漢方薬のような香りがする。
担当者は贅沢にも2名。
ひとりがオイルの温度や状態を見極め、
もうひとりが施術を行う。
足首からふくらはぎに施術者の手が
滑らかに上がっていく。
指圧のようにグイグイ強い刺激ではなく、
手のひら全体を肌の上で滑らせていく……と、
このあたりで突然意識が飛んだ。
瞬間的かつディープに寝落ちしたのだ。
このあとは、
仰向けになるなど体勢を動かす時に、
再び瞬間的に覚醒するのみ。
ボディの「アビヤンガ」と頭部の「シロダーラ」、
合わせて約120分の施術だが、
体感的には20分間にも満たない。
身体や頭に温かいオイルがふんだんにかけられ、
じっくりと揉まれる、揉みこまれる。
確かに心地よいのだが、
「気持ちよくてつい寝ちゃった」わけではないと
自分では思っている。
スーッと意識が飛ぶ感じは盲腸の手術をした時に
受けた全身麻酔の感覚に近かった。
ツボを刺激する手技と、
経皮吸収された薬効成分によって
強烈な眠気に襲われたのではないだろうか。

「では起きてスチームバスに移動してください」
そう言われて身体を起こすと、
立ちくらみのような感覚に襲われた。
身体中に滞っていたものが一気に巡りだし、
身体が戸惑っているよう。
ずっしり重くなった身体を
引きずるようにスチームバスへ。
オイルが汗とともに流れ落ちていくと、
それに合わせるように
スッキリとした感覚になっていく。
20分間ほど汗を流し、
シャワーを浴びると、
ダルさが一気に抜けて、
まるで身体中の細胞が生まれ
変わったような爽快感に包まれた。
驚いたのは、
タオルで頭を拭きながら後頭部を触った時だった。
自分のものとは思えないほど、
フワフワの頭皮になっている。
それに加えて首肩あたりも軽い。
目も頭もクリアだし、
鏡で見ると顔も引き締まっているように思える。
アーユルヴェーダ恐るべし……。
ちなみにこの夜は、
普段よりも早く眠気が訪れ、朝まで7時間熟睡できた。
その効果は1週間たった今でも続いている。
約3時間の「Whole Detox」コース5万5500円也。
安くはない。
でも実際に体験してみたら、
決して高くないと思えた。