2024/8/30
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地球の水は宇宙からやってきた!? 火星や金星に生命が存在する可能性を探る |
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地球の水は宇宙からやってきた!?火星や金星に生命が存在する可能性を探る/宇宙はなぜ面白いのか④
『宇宙はなぜ面白いのか』
生命が存在できるハビタブルゾーン「宇宙人」が、今はいないけれど、 昔はいたかもしれない惑星の候補とされているのは、 火星です。
地球のように生命が存在できる領域を ハビタブルゾーンと呼びます。
ハビタブルゾーンがどこからどこまでかは 諸説あるのですが、
NASAは金星、地球、火星を含む ゾーンだとしています(図12)。
ハビタブルゾーンは、ゴルディロックス・ゾーンと呼ばれることもあります。ゴルディロックスというのは、イギリスに伝わる童話の主人公の女の子の名前です。ゴルディロックスは、森のくまさん3頭が暮らす家に入りますが、誰もいませんでした。そこでテーブルの上の3つのお粥のうち、熱すぎず、冷たすぎず、ちょうどいい温度のものを食べました。そして、硬すぎず、柔らかすぎず、ちょうどいい椅子に腰掛け、ベッドもちょうどいいものを選んで寝た、というお話です。生命居住が可能な領域というのも、この少女が選んだもの同様、全てがちょうどいい場所でなくてはならないことから、ゴルディロックス・ゾーンと呼ばれるようになりました。
火星には水が存在しているハビタブルゾーンに入っている地球の隣の火星は、 地球と同じく、主に岩石からなる「岩石惑星」です。
火星の表面は、 現在は干からびた砂漠の様相ですが、
初期の頃には表面に水が 存在していたという分析がなされています。
水が流れていただろう跡は地表にも地下にもあり、 湖の跡も見つかっています。
火星は、大気が薄く、 地球と比べると1000分の7程度しかありません。
太陽から地球よりも遠いため、 温度も低いですから、 氷として存在するほうが今の環境からは 現実的だと考えられていました。
でも、もしかすると昔は火星の環境も違い、 氷は水として存在し、 生物が存在しやすかったのではないかというのです。
実際に比較的浅い地下に氷が存在していることをNASAの火星探査機「フェニックス(Phoneix)」が発見しました。アリゾナ大学が中心となり、カナダ宇宙庁(CSA)やロッキード・マーティン社など航空産業が協力して進められたものです。またESA(欧州宇宙機関)の火星探査機「マーズ・エクスプレス(Mars Express)」は、火星の南極付近の氷の下には湖があることも突き止めています。過去に水があっただけではなく、今も存在するという証拠となるデータを発表したのです。
火星と木星の間の「スノーライン」先ほど小惑星リュウグウのサンプルが、 太陽系のはるか遠くから地球の有機物がきた 可能性を示唆することを紹介しました。
同様に、 水も地球に運ばれてきたものかもしれません。
水の豊かな地球に、もともと水がなかったなど、 にわかには信じがたいところです。
しかし、本来、 岩石惑星である地球には水は なかったのだろうと考えられています。
太陽系には「スノーライン」と呼ばれる境界ゾーンがあります。ハビタブルゾーンを紹介した図12をもう一度見てみてください。太陽系の惑星は、岩石惑星、ガス惑星、氷惑星と並んでいます。地球や火星が岩石惑星である一方で、木星はガス惑星です。スノーラインは、火星と木星の中間あたりにあるとされ、その内側にあるのが岩石惑星、外側にあるのがガス惑星です。
太陽系が形成されていた時期には、 スノーラインの外側では、 水は氷として存在し、
内側では水蒸気として存在していたと 考えられています。
宇宙空間は圧力が低いので、 水は液体の状態では存在していませんでした。
岩石惑星には水はなかったのですが、 スノーラインの外側からやってくる隕石や 小惑星に氷を含むものがあった場合、
地球に氷の形で水がもたらされたという 仮説が立てられます。
スノーラインの境界に近い 火星の衛星フォボスとダイモスには、
スノーラインの外側から氷や有機物が 運ばれ形成された跡が残っている 可能性が高いのです。
そのような衛星からサンプルを持ち帰り、 分析することによって、スノーラインの内側にある 火星や地球の水がどこからきたのか 手がかりが得られる可能性があります。
金星で生命を探す地球のもうひとつのお隣さんである 金星の場合はどうでしょうか。
金星も、火星や地球と同じく、岩石惑星です。
ただ、太陽に近いため、 灼熱地獄と呼ばれることもある金星は、 二酸化炭素が主成分の大気に覆われています。
また、硫酸の雲が厚く、 太陽光線が金星の地表に届かないほどです。
金星は、 2020年にフォスフィンと呼ばれるリンと 水素の化合物が見つかり、
もしかすると生命が存在する証拠では ないかと注目されました。
このフォスフィンは、地球上にもあるのですが、 沼や湿地で発生する可燃性のある有毒ガスで、 低酸素環境に住む微生物が生成しています。
これまで、 木星や土星で、生物によってではなく、
高温・高圧によって生成された フォスフィンが見つかっているので、
フォスフィンがある=生命発見とはならないのですが、 金星のフォスフィンの謎に立ち向かうべく、
MIT(マサチューセッツ工科大学)の 研究者チームがVenus Life Finder (金星の生命探査)を立ち上げました。
その名の通り、 金星に生息しているかもしれない生命を 探す金星探査ミッションです。
第1段階は、 3分から10分ほど金星の大気圏に突入し、 金星の雲を構成する水滴の形状や その化学組成について調べる予定です。
その後、 気球を使って滞空しながらの探査活動や サンプルを地球へ持ち帰ることなどが 構想に入っています。
この金星において唯一の生命探査ミッションは、 2025年の打ち上げを予定しています。
<参考:>
1喧嘩はするな、
あなたなら出来ます応援しています Rupan by サロンディレクターNao
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