アンチエイジング療法とは? 寿命を25%延ばす可能性が あることが新研究から判明


2024/8/7

アンチエイジング療法とは? 寿命を25%延ばす可能性が あることが新研究から判明

 
 
 
 
 
 

アンチエイジング療法とは?

寿命を25%延ばす可能性が

あることが新研究から判明

 
 

長寿薬がもたらす意味を専門家が解説

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preview for How to Live Forever, or Die Trying
 
 
 
  • 新たな動物実験から、アンチエイジング療法は
  • 寿命を25%延ばす可能性があることがわかった。
  • その療法によって、がんによる死亡が著しく減り、
  • 線維症や慢性炎症、
  • 代謝不良に関連した様々な病気が減少した。
  • 専門家がこの結果と、
  • 寿命の理解にどのような影響があるかを説明。
 
 

“アンチエイジング”が盛んに話題になっている昨今。

 

大抵はスキンケアコーナーにある製品のボトルや、

モイスチャライザー、セラム、

ハンドクリームのマーケティングで

よく謳われている言葉だ。

 

が、新たな研究から、

今後は寿命を延ばすためのアンチエイジング療法や

薬の市場が急成長するかもしれない。

 

 

エイジングの過程をコントロールする?

 
 

国際的総合科学ジャーナル『Nature』に、

エイジングの過程を分子レベルで明らかにし、

コントロールする方法を検討した新研究が掲載された。

 

 

具体的には、

インターロイキン-11(IL-11)という

炎症性タンパク質を研究したものだ。

 

年齢を重ねるにつれ、

人間の体内にはIL-11が増えて炎症が高まり、

がんや2型糖尿病、心臓病、認知症など

様々な病気のリスクを増大させることがわかっている。

 

そのため研究者は、

このIL-11タンパク質がエイジングの速度に

重要な役割を果たす可能性があると確信したのだ。

 

 

今回の動物実験では、

生後75週間(人間では約55年に相当)の

マウスが死亡するまでIL-11タンパク質の

影響を抑止するIL-11薬の治療を受けた。

 

 

その結果は非常に意味あるもので、

抗IL-11薬の治療を受けたマウスの寿命の中央値が、

オスで22.5%、

メスでは25%延び、

治療を受けなかったマウスの120週に比べて、

平均155週生きたのだ。

 

 

さらに、

治療によって、がん関連の病気が著しく減り、

線維症や慢性炎症、代謝不良に関連した、

高齢の患者によくある様々な病気も減少した。

 

治療を受けたマウスは筋肉機能も向上し、

フレイルの程度を測る項目でもいいスコアを示した。

 

副作用が最小限だったことも重要だ。

 

 

IL-11薬がマウスの寿命を

延ばすのに効果的だった理由

 
 

では、

なぜ抗IL-11薬がマウスの寿命を延ばすのに

効果的だったのだろう? 

 

それは、

エイジングの過程で炎症が重要な役割を

担っていることを示唆している。

 

炎症とは体内でゆっくりと燃えていく火のようなもので、

加齢とともに熱くなっていくと、

公認家庭医療整骨医のジョセフ・マーコラは言う。

 

「この過程は“炎症老化”と呼ばれ、

年齢に関連した多くの病気の中心になっています」

 

 

年齢を重ねるにつれて、

私たちの体には環境有害物質や代謝副産物、

全体的な衰えなど、

様々な原因による細胞ダメージが蓄積していく。

 

「このダメージが、

免疫システムからIL-11のような

炎症タンパク質を生成するなど

防御反応を引き起こします」とマーコラ医師。

 

 

この炎症反応はダメージを修復し、

危険から守るためなので、

初めのうちは有益だ。

 

が、年齢を重ねるにつれて、

この過程がコントロールできなくなってくる。

 

「年齢とともに蓄積されたダメージに反応して

細胞がより多くのIL-11を生成したり、

 

生成をうまく調整できなくなったりする

可能性があるのです」

 

 

今回の研究では、

年齢に関連した他の体内の変化に反応して、

IL-11が増える可能性があることも示唆していると、

マーコラ医師は言う。

 

 

「例えば、代謝が遅くなるにつれて、

より脂肪組織を蓄積する傾向があることが、

IL-11増加の引き金になる可能性があります」

 

 

だから、

こうした炎症のきっかけを減らす

(IL-11タンパク質を抑制する)と、

 

基本的にはエイジングを加速する

多くの過程をはねつけることになると

マーコラ医師は言う。

 

「今回、研究者はIL-11を抑制することで、

重要な細胞経路のバランスを

とり直すことができたと示しました。

 

代謝向上や、

細胞老化(細胞分裂が止まり、

問題が起こり始める)の減少、

 

白色脂肪組織を“褐色化”するなど

有益な過程の活性化が見られました」

特にワクワクするのは、

この抗IL-11薬のメリットは非常に幅広いということだ。

 

研究者は体内の複数の臓器やシステム全体が

向上したのを観察したと、

マーコラ医師は指摘する。

 

これは、

慢性炎症をターゲットにすると、

エイジングの多くの側面に同時に対処できることを

示唆しているのだ。

 

加えて、

研究では副作用がほとんど

見られなかったのも重要だ。

 

 

結論

 

炎症性タンパク質、

特にこの研究で示したIL-11タンパク質を

抑制することで、

相互につながっている様々なメカニズムを通して

アンチエイジング効果をもたらす可能性があると

マーコラ医師は言う。

 

 

「慢性的な軽度の炎症がエイジングを駆り立てる鍵で、

この炎症を減らすことで、

 

私たちはエイジングの過程の多くの側面を

鈍らせることができます」。が、

 

 

IL-11の増加がエイジングに関与していると

思われる一方で、

それが根本原因ではなく、

 

むしろ、

体内の炎症反応の中で、

年齢に関係した変化の幅広い

パターンの一部だということに

注意することが重要だと彼は言う。

 

 

研究結果は期待が持てるものだが、

ここで使われたアンチエイジング療法―IL-11に

対する抗体治療―は現在のところ、

人体には使用できないとマーコラ医師は警告する。

 

 

「こうしたアプローチが潜在的な治療法として

選択されるには、

まず人体における安全性と有効性を

確かめる大掛かりな臨床試験が必要です」。

 

 

が、若々しい気分になるためになら、

できることはある。

 

「薬を待っているより、

食生活やライフスタイルを変えることで、

炎症や炎症老化に積極的に対処することを

お勧めします」とマーコラ医師はアドバイス。

 

 

エイジングの過程を遅らせるには

(それに興味があるなら)、

抗炎症作用のある食生活をし、

 

定期的に太陽の光を浴びて

体内のビタミンD生成を最適化し、

継続的に運動をするのがお勧めだ。

 

 

 
<参考:> 
 
 
  
 

1喧嘩はするな、
2意地悪はするな、
3過去をくよくよするな、
4先を見通して暮らせよ、
5困っている人を助けよ、

 

 

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