指すは“がんの再発”がない治療
「第5のがん治療法」
として期待が高まる
「光免疫療法」に注目
医師の小林久隆先生をゲストに招き、
新たながん治療法である「光免疫療法」
について解説してもらいました。
小林久隆先生は、
がんの「第5のがん治療法」として注目を集めている
「光免疫療法」の開発者です。
今回の放送では、
小林先生から「光免疫療法について」
「光免疫療法の進捗状況」
「導入のタイミング」を中心に伺いました。
小林先生との交流が始まったきっかけ
玉川:先生と僕の出会いは2016年で、
当時は光免疫療法の研究を
マウスでおこなっていたんですね。
早速ワシントンに飛んで、
小林先生にお会いしてお話を伺いました。
その内容を翌年1月に(番組で)放送したのですが、
以降、定期的なお付き合いがあります。
小林先生が日本に帰ってくるたびにお会いして、
お話を伺っています。
原:取材がきっかけで今も続く関係性に
なったということは、
気が合ったということでしょうか?
小林:そうですね。
最初は怖い人かなってイメージはありました(笑)。
玉川:よく言われるんだよなあ(笑)。
小林:だけどお話しをしていくなかで、
同じ大学(京都大学)に通っていたことも
わかりましたし、
しかも健康オタクだってことや、
けっこう(病気に対して)怖がりだということもわかり、
面白い人だなということで意気投合しました。
玉川:私、
がんが怖いのよ。なんとか克服できる道を探したいと、
研究者じゃないのに思っているんですよ。
小林先生はその最短距離を走っている方なんです。
今回はいろいろなお話をお伺いしたいと思います。
光免疫療法とはどんな治療法?
玉川:まず、知らない方もいらっしゃると思うので、
「光免疫療法」についてご説明していただけますか?
小林:がんというのは、
いわゆる「がん細胞」という悪いものが
体のなかにできてくるわけです。
要は、それだけを壊すことができれば
一番いいんですよね。
それを実現させようとしているのが
光免疫療法だと思っていただければ大丈夫です。
従来の治療だと、
がん細胞が残っては困るから正常な細胞も
含めてごっそり取ってしまうんですね。
そして、
薬もがん細胞だけに効くわけではないんですよ。
がん細胞だけが消えるようにプランを立てて
研究してきたのが光免疫療法だと
説明するのが端的だと思います。
人間にはもともと体が(がん細胞を)抑え込んで、
がんにならないようにしている仕組み、
体の免疫があるわけです。
つまり、がんが少なくなり、
免疫がなんとか抑え込める状況まで
持っていけばいいんです。
光でがんをできるだけ壊し、
そして免疫を作る。
なので光免疫療法という名前にしているんです。
玉川:原さんに補足すると、
手術でがんを取り除いても、
取りきれないときがあるわけですよ。
そうなると、
あとになってそのがんがまた暴れてくるわけです。
原:再発の話はよく聞きますよね。
玉川:そういった、
目に見えない形で残る部分を免疫が
やっつけてくれればいいわけですよ。
ところが、がんという病気になっている人は、
多くの場合、
免疫ががんを認識できないように
なっちゃっているんですね。
がん細胞側が免疫から逃れるようなシグナルとか、
いろんなものを出しちゃうんです
小林:そこを上手にがん細胞を壊してあげれば、
がんがそこにいることに体が気付くんですね。
そうなると、防御する側、
つまり免疫ががん細胞を壊しにいけるわけです。
がんを壊すうえで、
ちゃんと防御も高めていかないと
体が元に戻らないので、
そこも強めていく治療法です。
原:(がん細胞を)完全に取り除いたら
再発はなくなるんですか?
小林:そうなのですが、
完全に取り除くことは本当に難しいんですよ。
だけど、
残ったのがたとえば1個だとしたら防御(免疫)で
抑え込めるわけです。
いつも人間の体にはたくさんのがん細胞が
できているんですけども、
通常は体が防御して抑え込んでいるんです。
その状態にまで戻すことができれば、
健常の人と同じようになるんじゃないかなと思います。
<参考:>
1喧嘩はするな、
2意地悪はするな、
3過去をくよくよするな、
4先を見通して暮らせよ、
5困っている人を助けよ、
あなたなら出来ます応援しています
Rupan by サロンディレクターNao