「日本を変える」経済効果は1兆9000億円!
世界最先端「ナノテラス」への期待
2024年4月、
次世代放射光施設「ナノテラス」の
本格運用がいよいよ始まります。
10年間の経済効果は1兆9000億円。
仙台市に完成する世界最先端の施設には
大きな期待がかけられています。
光科学イノベーションセンター
高田昌樹理事長:
「仙台の地を世界一の
イノベーションの地にしていきたい」
2024年。
仙台で科学技術の革新が始まります。
東北大学青葉山新キャンパスで建設が進む、
次世代放射光施設「ナノテラス」。
太陽光の10億倍明るい放射光を生み出し、
原子や分子の大きさ・ナノレベルの
観察を可能にします。
こちらは、
さくらんぼに放射光を当てた時の写真。
中が透けて、栄養の通り道がくっきりと見えています。
これまで見えなかった物の構造がわかることで、
品種改良や病気の原因解明、
創薬、材料の開発など、
さまざまな分野での活用が期待されています。
西ノ入菜月アナウンサー:
「東北の未来を明るく照らす
技術が生まれるナノテラス。
どんな施設なのか内部を取材してきます!」
運用開始まであと2カ月半。
世界最先端の施設にカメラが入りました。
まずは「放射光」を生み出すスタート地点へ。
量子科学技術研究開発機構
内海渉センター長:
「直線加速器というライナックと
英語で呼ばれるエリアです。
ここで電子を作り出してそれを一番最初加速する」
寸分のズレも無く一直線に並ぶ加速器。
ここで作り出した電子が光の速さ近くまで
一気に加速され、
放射光をまといながらおよそ110メートルある
直線の管の中を通っていきます。
そこから、
リング型の加速器を周回し、
磁石で電子と引きはがされた放射光が向かう先が…
スタジアムのような広々とした空間「実験ホール」です。
ナノテラスが得意とするのは、
生物や食品など柔らかい素材を見ること。
量子科学技術研究開発機構
内海渉センター長:
「利用者の方、
ユーザーの方々が実際にここにきて実験をされる、
測定をされるエリアになります。
四角い穴が開いてますね。
あそこの穴から放射光が飛び出てくる」
この実験ホールでは、
壁の内部の加速器からパイプを伝って
28本の放射光を取り出し、
その先の実験装置で
見たい素材に合わせて光の種類を調整。
ナノスケールで利用者が物質を観察できます。
量子科学技術研究開発機構
内海渉センター長:
「得意・不得意な分野も全部
ビームラインでカバーするのが揃っているので、
大概のものはここでご相談していただければ
中身を調べることができる」
これまでに200以上の大学や企業が
使用を検討していて、大企業だけでなく、
中小企業も60社含まれています。
ナノテラスには、
世界に先駆けて導入した制度があります。
産業界と地域、
大学と経済団体が共同で運営する
「官民地域パートナーシップ制度」です。
地域や企業も運営に関わることで
新たなイノベーションが生まれることが
期待されています。
ナノテラスが立地する東北大学も
連携する団体の一つです。
東北大学
国際放射光イノベーション・スマート研究センター
千葉大地センター長:
「ただ単に研究をするだけではなく
製品に結びつくようなものから、
そういう企業と大学がともに謎解きをしていったり、
新しい研究のスタイルが生み出しやすい
環境にあるのではないかなと思う」
東北大学は青葉山新キャンパスに、
ナノテラスの成果を求めて国内外の
企業や大学の研究者が集まる
「サイエンスパーク」を建設する予定です。
ここでは、
研究開発だけでなく人材育成も目指していて、
ナノテラスには大きな期待が寄せられています。
東北大学
国際放射光イノベーション・スマート研究センター
千葉大地センター長:
「ナノテラスは研究開発の場であるとともに
教育の場にもなれる。
実験してみたいなってものが身近にあるのは
東北大もそうですが、
日本全体にとっても科学技術力の向上にも
寄与できるのかなと考えている」
ナノテラスは世界からも注目されています。
2023年5月に仙台で開かれた
「G7科学技術大臣会合」先進国の閣僚が
この実験ホールを視察し、
クリーンエネルギーなどさまざまな分野で
ナノテラスを利用できることが説明されました。
完成すれば、
世界中から研究者が集まるこの場所。
10年間の経済効果は
1兆9000億円とも試算されています。
建設の企画段階から携わった
光科学イノベーションセンターの高田理事長は、
ナノテラスが東北にできた意義を強く感じています。
光科学イノベーションセンター
高田昌樹理事長:
「震災が起こった時に全国から
いろいろな支援を受けた。
我々これからいろいろな支援に対しての
恩返しを今から始める。
このイノベーションを起こしていくことで、
日本を変えていく。それが恩返しだと」
東日本大震災で受けた支援の恩返し。
その視線は日本だけでなく世界にも向いています。
光科学イノベーションセンター
高田昌樹理事長:
「ナノテラスは国産化率がほぼ100%に近い。
この世界一の施設を運用していくことによって、
仙台の地を世界一のイノベーションの地にしていきたい」
宮城・世界を明るく照らす希望の光。
2024年4月、
次世代を担うイノベーションがいよいよ始まります。
<参考:>
1喧嘩はするな、
2意地悪はするな、
3過去をくよくよするな、
4先を見通して暮らせよ、
5困っている人を助けよ、
あなたなら出来ます応援しています
Rupan by サロンディレクターNao
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