地球最古の生物って何？ | |
宇宙の不思議 地球最古の生物って何？ ちきゅの歴史は今から約４６億年前に かえりみる。 「地球＝人類にとって住みやすい 唯一無二の惑星」 と認識している人は多いだろうが、 残念ながら誕生当初の地球は 人類はおろか、 生命体ですら住めるような場所では なかった。 宇宙空間上の粒子がぶつかり合って 微惑星という大きな塊となり、 お互いに引力を利用して肥大化し、 地球の原型が出来上がった。 当初は高温・高圧の水蒸気が 大部分を占めていた。 その後、 数億年かけて地表が冷えると、 その水蒸気は雨となって地表に 降り注ぎ、海が出来た。 そして、 そこに新たな生命体が宿ると共に、 やがて大気は主に二酸化炭素と 窒素で構成されるようになった。 こうして、 地球は時の流れの中で生命体に とって住みやすい場所へと少しづつ 変貌を遂げてりった。 その点、 誕生当初の地球は今の火星と 同じと言ったところだろう。  さて、 この地球上で最古とされる生命体は これまでに何度か報じられている。 例えば2017年、 今から37億7000~42億8000万年前の 生物とみられる化石が発見されている。 これまでのところ、 グリーンランドで発見された ストロマイトライトと呼ばれる 37億年前の微生物の塊が 地球上で最古の生き物とされてきたが、 英国のユニバーシティー・カレッジ・ ロンドン（UCL）の研究グループが カナダのケベック州北部で 現地調査を行った結果、 鉄分を豊富に含み、 管状の微小構造を有する微生物を 発見。 非常に興味深い事に、 海底の熱水噴出孔の周辺に 生息する今日の微生物と 体の構造が似ていたのです。 これらの推定が正しければ、 地球が誕生してから 比較的早い段階において 生命体が誕生していたことになる。 また2018年には、 オーストラリア国立大学の ヨッヘン・ブロックス准教授率いる 研究グループが世界最古とみられる 動物の化石を発見。 ブロックス准教授らがロシアの崖から 化石を採取・分析したところ、 その化石の正体は ディッキンソニアと呼ばれ、 体全体がまるで葉脈のような体節で 構成されるコレステロールの分子で あることを突き止めた。 研究者らによると、 バクテリアの全盛期である 5億5800年前に存在していた 生き物であるという。 地球最古の生物を巡っては 巨大な単細胞アメーバーか、 コケ植物かで意見が分かれる中で、 この発見をもって古生物のナゾが 解けたという結論を下した。  最後に、 古生物に関する最新の研究として、 2021年2月24日、 英国国立学会誌 「Proceedings of The Ｒｏｙａｌ Ｓｏｃｉｅｒｙ Ｂ」 の電子版に掲載された カルフォルニア大学の研究成果を 紹介しよう。 同大学の研究グループが突き止めたのは、 今から約５億5500万年前のエディアカラン紀 に存在していたとされる海洋生物。 そのエディアカラン紀の海洋生物と、 今日との動物との決定的な違いと言えば、 やはり頭や骨格がない点である。 突き出た円盤のような形をしており、 また海底に敷かれた3次元の バスマットのようにも見える。 一風変わった形をしており、 今日の生物と同じ範疇に 入れるには無理があるかもしれない。  そんな中、 カルフォルニア大学リバーサイド校の 博士課程修了生である スコット・エバンズ氏は、 古生物の出現及びその行動に対し、 今日の動物の遺伝子研究の観点から 考察すべく研究に着手。 研究対象となった エディアカラン紀の4匹の動物が 多細胞生物であり、 そのほとんどは体が左右対称であること、 神経系や筋肉組織が体内で分散している ことを突き止めた。 また、 感染ウイルスを防御する人間の 免疫系とも関係のある遺伝子を 特定しており、 我々人類を含む今日の動物との 遺伝子的共通点を見出すことには ひとまず成功したようです。 これまで報告された地球最古の生命体は、 とにかく海外の事例ばかりです。 今後、 果たしてこの日本列島で地球最古とされる 生き物は発見されるでしょうか。 １喧嘩はするな、 ２意地悪はするな、 ３過去をくよくよするな、 ４先を見通して暮らせよ、 ５困っている人を助けよ、 | |