体を若返らせる
「食事習慣」のポイント
栄養療法専門「みぞぐちクリニック」の溝口 徹さんに、
脳と体を若返らせる食事習慣を教えていただきました。
ここでは、認知症予防などに役立ち、
若返りホルモンともいわれる
「DHEA」を補う食事習慣をご紹介します。
1.とろろで若返りホルモンを出す
若返りホルモンのDHEAは、ストレスの緩和、
やる気を出す、アルツハイマー病の予防と改善、
免疫力や代謝のアップ、筋力維持など、
アンチエイジング効果抜群です。
DHEAのピークは20代で、
70歳はその20%、
80~90歳では5%にまで減少。
見た目が若々しい人ほどDHEAの値が高くなる傾向も。
残念ながら、
日本人はアンチエイジングの王様である
DHEAを欧米人ほど体内でつくり出すことができず、
食べ物から補うしかありません。
DHEAたっぷりの自然薯や長いもなどを
とろろにして、いろいろなアレンジを楽しみましょう。
2.冷奴+かつお節で動ける体を維持する
関節、筋肉などの運動器が衰えることで、歩く、立つ、
座るなどの動作に支障をきたすロコモティブシンドローム。
寝たきりリスクを予防するためにも、
筋力の低下を防ぐことが大切です。
筋力をつけるには、
タンパク質とビタミンD3が必須です。
タンパク質には動物性と植物性がありますが、
植物性タンパク質を食べるときは動物性タンパク質と
組み合わせるようにしましょう。
植物性タンパク質のバランスの悪さを
動物性タンパク質がカバーし、
吸収率が上がります。
冷奴+かつお節、納豆+卵・しらすなど、
シンプルな組み合わせで十分です。
3.ごはんはコシヒカリよりササニシキ
日本人に欠かせない主食のお米。
しかし、
ご存じの通りお米は糖質が高く、
食べ方に工夫が必要です。
大事なのは、血糖値を上げないこと。
そのためには「ごはんは最後」が基本ですが、
ほかにも糖質を下げる方法があります。
もちもちしたお米のほうが血糖値を上げやすいので、
コシヒカリよりさらっとしたササニシキ、
もち米よりタイ米を選びましょう。
冷ましたごはんは血糖値が上昇しにくいので、
炊きたてよりも冷ましてから食べるのも方法です。
ただし、
一度冷めたごはんでも温め直すと、
血糖値の上昇が早くなります。
4.半熟卵を1日2〜3個食べる
悪者のイメージが強いコレステロールですが、
若返りホルモン(DHEA)や
抗ストレスホルモンをつくる栄養素でもあります。
とくに更年期の女性はコレステロールを
適切に保つことで、
女性ホルモンが増えて心身の好調を維持できます。
コレステロールが多いものの代表といえば卵。
1日2~3個食べても問題がなく、
タンパク質を摂取するという意味でもおすすめの食材です。
ただし、アレルギーを起こしやすいので、
週2日は食べない日を設けること。
加熱しすぎないことも大切で、
ゆで卵なら半熟、
目玉焼きは黄身が半熟になったら火を止めます。
<参考: 溝口 徹>