血管と骨が若返る!
5つのおすすめ食材&
食べ合わせのコツ
教えてくれたのはこの2人
蒲池桂子(かまち・けいこ)さん

今泉久美(いまいずみ・くみ)さん

「魚」:高い抗酸化作用でさびない体に!

魚には動脈硬化や血管の老化を予防する
抗酸化作用があり、
体内へのカルシウムの吸収を助けて
強い骨を作るビタミンDも豊富。
特にマグロ、イワシ、カツオ、
ブリなどの青背の魚の油には血液中の
脂質を減らすEPA、DHAが
多いことでも知られます。
魚は体にいい成分が油にあり、
酸化しないうちに食べることが重要。
鮮度のいい魚を密封している缶詰は
栄養価的にも優秀。
蒲池さんは災害用としても常備しているそう。
素材の扱い方・ポイント
<油が酸化しないうちに食べよう>
酸化した油は体内で活性酸素を生み、
血管を傷つけます。
「魚の油は酸化しやすので、
いかに早く食べるかが勝負!」。
<ひとふりの酒で臭みが消える>

切り身を加熱調理する前に2切れに
つき酒大さじ1~2をからめると臭みがなくなり、
調味料を控えても風味豊かに仕上がります。
栄養価を高める食べ合わせ
<魚の油を効率よくとれる刺身をカルパッチョに>

生食は加熱するよりも魚の油が酸化せず、
EPA、DHAを効率よくとれる方法。
トマトとルッコラ、タマネギを添えて
抗酸化力をさらにアップ。
アーモンドには骨を強くする作用が。
白身に塩をふり、オリーブオイルをかけるだけでも美味。
<塩分控えめでもおいしいちり鍋>

魚と豆腐でたんぱく質、野菜、キノコ類が
手軽にとれる鍋物。
今泉さんのこだわりは、
鍋つゆを昆布だしと酒にして塩分を入れないこと。
「ポン酢しょうゆにゴマ油や一味、
大根おろしを添えたり、
つけダレを味変させて楽しんでいます!」
「肉」:体への吸収率が抜群!
良質なたんぱく源

肉は血管や骨はもちろん、
体全体に欠かせない必須アミノ酸が
バランスよく含まれている、
良質なたんぱく源。
さらに豚肉と鶏肉には、
たんぱく質の吸収を助けるビタミンB群が豊富です。
「実は、赤身の肉にはコレステロール値を
高める作用はそれほどありません」。
食べやすい赤身のひき肉を汁物や煮物に加えたり、
意識してとりましょう。
素材の扱い方・ポイント
<脂身の少ない部位を選ぼう>

同じグラム数でも、
脂質が多い部位だと含まれる
たんぱく質量は少なくなります。
豚肉ならロースやももなど
脂質が少ない部位がおすすめ。
「豚バラは料理にうま味を加える
調味料代わりとして少量を使っては?」。
栄養価を高める食べ合わせ
<免疫力を高めるカボチャとひき肉でそぼろ煮に>

高い抗酸化力、免疫力アップ効果を持つ
ビタミンエース(A、C、E)を含む
カボチャにひき肉を加えて。
まずひき肉を油で炒めることでビタミンの
吸収率を高めます。
しょうゆではなくみそで味付けすると
控えめの量でもうま味がアップ。
<骨付き鶏肉をスープに>

カルシウムを定着させ、
血管壁を構成するコラーゲンをたっぷり含む
骨付き鶏肉に、
良質なたんぱく源の大豆、
栄養価の高いキクラゲ、ビタミンたっぷりの
長ネギを加えて塩味のスープに。
コラーゲンの吸収を助けるレモンを
絞っていただきます。
「乳製品」:
カルシウムだけじゃない!
乳製品が骨にいい理由

食品の中でも乳製品はカルシウムが豊富で、
しかもカルシウムの吸収を助ける乳糖も含まれており、
体内への吸収率は抜群。
牛乳ならコップ1杯(200mL)で、
成人が1日に必要なカルシウム量の
1/4~1/3をとることができます。
今泉さんはコーヒーを飲むときは
牛乳を入れてカフェオレにすることが多いそう。
栄養価を高める食べ合わせ
<グラタンは牛乳とチーズがとれる優秀メニュー>

カルシウムを骨に取り込む作用がある
ビタミンKが多いホウレンソウや鶏肉も加えて、
さらに骨力をアップしましょう。
まずタマネギ、ジャガイモ、鶏肉を炒め、
小麦粉をふり入れて炒め合わせてから
牛乳を加えればダマにならず、
さっぱりしたホワイトソースに。
「卵」:卵にはさまざまな栄養素が。
1日1個は食べたい!

卵には良質なたんぱく質など、
血管と骨に欠かせないさまざまな栄養素が
バランスよく含まれています。
コレステロールが気になるかもしれませんが、
血管の細胞壁の材料にもなる、
体にとって重要な成分。
不足すると血管がもろくなるので、
1日1個は食べましょう。
栄養価を高める食べ合わせ
<野菜を加えてボリュームのある1品に>

卵液をフライパンでひと混ぜしただけの、
今泉流・簡単スクランブルエッグ。
固まる直前に栄養価の高いトマト、
ゆでたブロッコリーを投入して歯ごたえを残し、
素材の存在感がある栄養満点の1品に。
「大豆製品」:
大豆のたんぱく質は優秀!
女性にうれしい効果も

肉や魚と同程度のアミノ酸を含み、
体内への吸収率も高い
良質なたんぱく質を持つ大豆。
血液中のコレステロール値を下げる作用の他、
見逃せないのは大豆イソフラボンの効果です。
女性ホルモンと構造が似ており、
丈夫な骨を作るもとにもなります。
「50代からは豆を意識してとる
“豆活”をぜひ!」と蒲池さん。
素材の扱い方・ポイント
<賞味期限が長い充填豆腐が便利>

材料を注入したパックごと加熱するので雑菌が入らず、
賞味期限が長い充填豆腐。
小さめで使い切りやすく、
手頃な価格なのもうれしい。
軟らかいので水を切れば白あえにも。
<納豆は冷凍できる>

納豆を常備している今泉さん。
賞味期限内に食べ切れないことがあるので、
パックごと保存袋に入れて冷凍しているそう。
前の晩に冷蔵庫に移しておけば翌朝食べられます。
栄養価を高める食べ合わせ
<体が温まる高たんぱくおかゆ>

食欲がない日も食べやすいおかゆ。
豆腐を入れればたんぱく質もばっちり。
おすすめは鶏ひき肉やショウガを加えること。
栄養価が増し、さらに温まります。
<納豆+小松菜で骨強化!>

納豆にはいつも食材を加える今泉さん。
カルシウムを体内に取り込むビタミンK2を含む納豆に、
カルシウムが豊富な小松菜を混ぜて。