<参考:長尾和宏>
1喧嘩はするな、
2意地悪はするな、
3過去をくよくよするな、
4先を見通して暮らせよ、
5困っている人を助けよ、
あなたなら出来ます応援しています
Rupan by サロンディレクターNao
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2025/7/5
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「神経細胞は再生しない」は ひと昔前の常識。 現代では…認知症の原因 「脳のゴミ」をスッキリ掃除する |
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「神経細胞は再生しない」はひと昔前の常識。現代では…認知症の原因「脳のゴミ」をスッキリ掃除する《医師おススメのウォーキング習慣》「毎日歩く習慣がある人は、 それだけで認知症をはじめとする生活習慣病の 大半を予防できる」町医者を30年、 臨床医を40年務めた長尾和宏さんはそう断言しています。
さらに長い距離を速く歩く必要はなく、 スキマ時間にちょこまか歩くだけで十分であると言います。
なぜ歩行が認知症予防にきくのか、 その医学的な理由と、 効果的な歩き方を教える書籍 一部を抜粋して紹介します。
歩行習慣で知力が向上する「文武両道」という言葉がありますが、 運動をすると知力も鍛えられるという効果があります。
中高生は、 塾にだけ通っていても知力は高まりませんので、 運動をすることが大切と昔から言われています。 ゴルフやダンスに励む高齢者も同様です。
かつて、脳トレドリルが一世を風靡しました。 しかし残念ながら、脳トレドリルを使ってもあまり効果が 期待できないというのが、
今では専門家たちの一致した見解になりました。
脳トレドリルは自分の脳の衰えを チェックする道具だと考えてください。
たとえば、 「この絵とこの絵はどう違うでしょう」とい う間違い探しがあります。
これを子供と一緒にやってみると 自分の脳の状態がよくわかります。
子供はすぐに間違いを見つけられますが、 大人はかなり時間がかかります。
時間をかけても間違いを見つけられないようであれば、 「だいぶ脳の認知機能が落ちているな」と 気づくことができます。
脳トレドリルに費やす時間の、 せめて半分でいいですから、 歩行に充ててほしいと思います。
神経細胞は増やせることがわかってきた「神経細胞は特殊な細胞だから、 一度死滅したら再生しない」というのが昔の常識でした。
私もそのように教わりました。
ところが、 近年、神経細胞は再生される、 と常識が180度変わりました。
BDNF(脳由来神経栄養因子)が発見され、 その働きによって脳の細胞の 再生が促されることがわかりました。
運動療法によりBDNFが出て再生を促すのです。
これまで、 脳の神経細胞を再生させるためにいろいろな 試みが行なわれてきました。
ノーベル生理学・医学賞を受賞した 山中伸弥先生が開発したiPS細胞を 脳に直接注入する 試みもされているようですが、
治療法としてまだ確立していません。
しかし、 こまめな運動をするだけで脳の神経細胞が 再生されます。 お金も時間も手間もそんなにかかりません。
睡眠中に脳内のゴミが掃除される認知症の人は脳内に アミロイドβというゴミが溜まっています。
しかしアミロイドβが溜まる理由は まだ充分に解明されていません。
ゴミが溜まると脳の細胞が減り、 「萎縮」に至ります。
脳細胞内に溜まったアミロイドβは、 夜間睡眠中に細胞内から血流に排出されます。
家庭ゴミの収集車と同じようなイメージです。
ですから睡眠の質を保つことが肝要です。
睡眠の質とは具体的には、レム睡眠と ノンレム睡眠で構成される睡眠リズムを 一晩に4〜6回繰り返すことです。
アミロイドβが脳内に溜まらないようにする薬剤や、 すでに溜まってしまったアミロイドβを脳から 排出するのを促す薬剤も開発が試みられていますが、
どちらもあまりうまくいっていないようです。
繰り返しになりますが、 アミロイドβの排出に効果があるのは、 睡眠です。
パソコンも使い続けているとゴミが溜まり動作が 遅くなるので、 時々クリーンアップが必要です。
それと同様に、 脳内もクリーンアップが必要なのです。
そのクリーンアップは、 寝ている間に自動的に行なわれています。
この30年くらい、アミロイドβをターゲットとした 治療の研究が行なわれてきましたが、 限界があることがわかってきました。
そして最近はミエリンと呼ばれる脳の神経の 鞘さやをターゲットにした治療戦略のほうが 近道ではないかと言われ始めています。
脳内のゴミとしてアミロイドβ以外に タウタンパクがあることがわかっています。
いずれにせよ、 ゴミの蓄積が認知症の原因になるので、 とにかくゴミを蓄積させないように、 睡眠や歩行などの生活習慣が重要です。
睡眠薬を常用すると、認知症リスクが高まる不眠に悩む患者さんから、 「睡眠薬を出してください」とよく言われます。
ただ、高齢者やフレイルの人への 睡眠薬はさまざまなリスクがあります。
高齢者の中には、睡眠薬を飲んで眠り、 夜中にトイレに起きたときに、 ふらついて転んでしまったという人がけっこういます。
実は、多くの睡眠薬には、 筋肉を弛緩(しかん)させる作用もあります。
高齢者やフレイルの人は、 そもそも筋力が低下しているうえに、 筋肉が弛緩するとさらに転びやすくなってしまいます。
日本では、 主に4系統の睡眠薬が処方されています。
日本で一番よく使われている睡眠薬は ベンゾジアゼピン系です。
「ハルシオン」や「レンドルミン」が代表的な 商品名ですが、
これらは筋弛緩作用があるので くれぐれも注意してください。
睡眠薬は、 依存性の問題も指摘されています。
最初は「眠れないときに飲もう」と思っていた人が、 いつの間にか 「睡眠薬を飲めば眠れる」という感覚に変わり、
やがて「睡眠薬を飲まないと眠れない」となっていき、 睡眠薬依存症になってしまいます。
ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は依存症になる リスクがあるとずっと言われています。
しかし薬価が安いので安易に処方されています。
『歩く人はボケない町医者30年の結論』
<参考:長尾和宏>
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