脳内には1000億個の
神経細胞(ニューロン)が存在する。
脳内の情報はすべてニューロンを介して
電気信号により伝えられる。
かつてはそう考えられていた。
しかし、
ニューロンは脳内の全細胞の15%しかない。
残りはグリア細胞と呼ばれる、
電気活動を行わないサイレント細胞だ。
そのためグリア細胞はニューロンの間を
埋める梱包材的存在に過ぎないとされていた。
ところが、
近年の研究でグリア細胞はニューロンを
効率的に働かせるために多くの活動を
担っていることがわかった。
そのひとつが脳内の老廃物除去である。
「ニューロンは細胞体とその突起である
神経線維からできています。
突起は樹状突起(神経伝達の入力部位)と
軸索(同出力部位)の2種類があります。
グリア細胞にはオリゴデンドロサイトと呼ばれる
細胞があり、
ニューロンの電気活動を安定させ、
神経伝達速度を上げるために軸索を
ミエリンと呼ばれる絶縁体のさやで包み込んでいます。
このミエリンが破壊されると脳や脊髄における
神経活動が障害され、
運動や感覚麻痺が起こり、
小脳失調によりバランスが失われ、
歩行困難にな