「原子」と「元素」は何が違う?
これまでずっと「原子」という言葉を使ってきましたが、
周期表では「元素」という言葉を使います。
実は、
同じ水素や酸素の中にも
兄弟のような原子がいる場合があります。
佐藤さんに兄弟がいたとすると、
同じ佐藤さんでも、
見た目や性格はちょっと違いますよね。
兄弟の関係にある原子は、
陽子と電子の数は同じですが、
中性子の数が異なります。
電子の数が同じなら化学的性質は同じですが、
中性子の数が異なれば
物理的性質が違ってくるので、違う原子です。
原子といった場合、
その兄弟は厳密に分けて考えるのですが、
元素という場合には、
同じ家族の一員とみなします。
ここでまた、おさらいをしましょう。
原子をより細かくして、
素粒子にまで分けてしまうと、
もう原子の性質はまったく無関係になります。
例えば、
水素原子から取り出したものであろうが、
酸素原子からのものであろうが、
電子は電子。
見た目も性質も変わらない
素粒子になってしまいます。
こうなってしまうと、
私たちになじみのある性質はなくなり、
日常生活での感覚からは遠くなります。