- アメリカの主要24チェーンのなかで
- 最も不健康なチーズハンバーガーを専門家がランク付け。
- カロリー、砂糖分、飽和脂肪酸、
- ナトリウム含有量を比較した。
- 栄養士が結果を説明。
ファストフードにはもともと健康的な
イメージはないかもしれないけれど、
何でもほどほどに食べる分には
健康に大きな影響を及ぼす可能性は少ない。
とは言え、
全てのチーズバーガーやポテトフライ、
ミルクシェイクが同じように
作られているわけではない。
そこで、
研究者が人気の高いチェーン店をテストして、
アメリカで最も不健康な
ファストフードバーガーを判断した。
調査はオンラインヘルスケアアプリの
PlushCareが行ったもので、
アメリカのファストフードチェーン24社の
チーズバーガー
(各店で最も似ているタイプ)を特定。
研究者は各チェーンの栄養成分表を用いて、
カロリー、砂糖分、飽和脂肪酸、
ナトリウムを保健省の
栄養分析法に基づいて比較。
その上で、
各ファストフードチェーンの
アイテムに点数をつけ、
それぞれの“不健康点”を合計し、
ランクづけした。
点数が高いほど、
そのチーズバーガーは
不健康ということになる。
調査の結果、
中には改善の余地のあるチェーンもあった。
特に、不健康点50点で不健康な
チーズバーガートップに立ったのがFive Guys。
そして、
Whataburger、Smash Burger、Carl’s Jr.
が続いた。
が、Five Guysのチーズバーガーは
リストにある他のどのチェーンの
チーズバーガーより飽和脂肪酸が73%も多かった。
マルチグレイン
(2種類以上の穀物からできている)の
バンズに、
じっくり調理した赤身の牛挽肉のパティを挟んだ
バーガーなら栄養価が高く、
タンパク質や鉄分、ビタミンB12が摂取できて
健康的な食生活の一部になり得る。
が、世界保健機関(WHO)は、
赤肉(牛や羊)や超加工食品には
発がん性があるとしており、
この調査は、ファストフードのチーズバーガーを
食べるとはどういうことかを
示唆していると言えるかもしれない。
バーガーキングとマクドナルドのチーズバーガーは
不健康点は比較的低く(18点)、
どちらも飽和脂肪酸はFive Guysの4分の1以下、
ウェンディーズの半分以下だった。
最も不健康ではないチーズバーガーと
評価されたのはCulver’sで、17点。
が、“不健康度が最も低い”からと言って、
バランスの取れた健康的な食事
ということではないのを覚えておきたい
(Culver’sのButterburgerは、
今回用いた評価法では栄養価が
高い製品とはみなされない)。
結論
なぜ“不健康”点が重要なのだろう?
管理栄養士で
『The Small Change Diet』の
著者ケリ・ガンズは、
以下の数値が長期的な健康に
どのような意味を持つか説明している。
- カロリー:過剰なカロリー摂取は過体重につながり、
- 肥満や心臓病、2型糖尿病など慢性疾患を引き起こす可能性がある。
- 飽和脂肪酸:飽和脂肪酸を過度に摂ると
- 心臓病や高コレステロール、特定のタイプのがんのリスクが高くなる。
- 砂糖分:食生活で大量の砂糖分を
- 摂ると体内の炎症が増大し、心臓血管病や脂肪肝疾患、
- 様々なタイプの糖尿病のリスクが高まる。
- ナトリウム:ナトリウム過多の食品を食べると、
- 血圧上昇や心臓血管病のリスクが高まる可能性がある。
こうしたことを踏まえると、
大好きなファストフードはバランスの取れた
食生活に入るのだろうかと悩むかもしれない。
管理栄養士でアスリートなどにも
栄養指導を行う『Devour Your Life』の
オーナー、コートニー・ペリテラの答えは
「ノー」だ。
が、ファストフード店にもチーズバーガーより
栄養的にベターなメニューがあることを覚えておこう。
代わりに、
例えば以下のようなものを選んで。
- グリルドチキンサンドイッチやサラダ。
- フライドチキンはカロリーが高く、脂肪分も多い。
- ポテトフライをやめて、サラダかフルーツを。
- ドリンクは低カロリーかノーカロリーのものだけに。
誰しも自分が食べるものに気を配るべきだと、
シアトルに本拠を置く栄養士で、
食品と栄養の専門家からなる
米最大の業界団体
Academy of Nutrition and Dietetics
の全国メディア広報担当者
エンジェル・プラネルスは言う。
「好き嫌いはともかく、
ファストフードは生活に浸透しています」。
特に、ナトリウムや脂肪分、
砂糖分に敏感な健康状態
(高血圧、心臓病、糖尿病、腎臓病など)
の人は、
より気を配らなくてはならない層だと言える。
多くに人にとって、
ファストフードのコストや利便性の
魅力に抗うのは難しい。
だから、
大事なのは選択することだとガンズは言う。
「毎週、他の食事やスナックに、
フルーツや野菜、100%全粒など、
もっと健康に良いものを選ぶように
することを覚えておきましょう」
※この記事は
Preventionからの翻訳をもとに、
日本版『ハーパーズ バザー』が
編集して掲載しています。
データや研究結果、
医師の発言はすべて
オリジナル記事によるものです。