地球環境は今、
テニスラケットやウェア、ゴルフクラブ
など、
種目を問わず選手をサポートする
製品の主要原料と言えばプラスチックです。
選手にとってプラスチックは負担にならず、
機敏な動作を可能にするため、
運動関連グッズとは実に親和性が高い。
選手が身に纏うスポーツウエアの
9割はポリエステルやナイロンなどの
プラスチックでできている。
さらに、
通常のプラスチックよりも弾性や強度が
バージョンアップした炭素繊維強化プラスチック
と呼ばれるものも生まれており、
その用途に関してスポーツ用品をはじめ、
航空機や自動車、建築の建造材、
風力発電など実に幅広いです。
こうしてスポーツ用品とプラスチックは
切っても切れない関係で結ばれて
いるわけでありますが、
そんなスポーツ用品業界においても
脱プラスチックの波が押し寄せてきています。
2017年に創業したばかりのオランダの
アパレル系スタートアップ・アイロンルーツは、
あらゆるスポーツウエアの9割が
プラスチックを原料に作られている
現状を懸念し、
完全にプラスチックフリーな
スポーツブランドを生み出すことを決意。
麻やユーカリ、ブナ材といった自然素材のみ
を使用したスポーツウエアの開発に携わり、
現在はポルトガルやギリシャを生産拠点に
事業を展開中です。
プラスチックに代わる原料だけでなく、
廃棄されたプラスチックで製品を生み出す
プロジェクトも各地で進行しています。
近年では海や河川におけるプラスチックごみを
めぐる問題が深刻化しており、
海や河川に廃棄されたごみの量は
1億5000万トンにも及ぶとされています。
ウミガメなどの海の生き物が海洋上に
浮かぶプラスチックごみを誤飲して
窒息死するケースが後を絶たない中で、
世界有数のスポーツ用品メーカー・
アディダスは、
海洋プラスチック汚染を終わらせるための
事業の一環として、
「Ruu for The Oceans」プロジエクトの
立ち上げにも関与。
2019年には参加者が1㎞走るごとに
「Parley Ocean School」に1ドルを
寄付するという活動にも参加するなど、
環境教育に対して意欲的な
姿勢を示しています。
そんなアディダスは
「 Parley Ocean School」と共同で、
海に棄てられたプラスチックごみを
原料にスタイリッシュなジャケットを
制作するプロジェクトにも着手。
同企業のオンラインシップにはすでに
「アディダス・パーレイ」ブランドのページも
設けられており、
そこではリサイクル素材を100%使用した
スタイリッシュなシューズやジャケット、
キャップを販売開始している。
プラスチックに代わる原料や、
使い古されたプラスチックを使用するとなると、
地球環境志向型の企業によくあることだが、
自然環境について考える上で、
自然だけに目を向けていたのでは
根本的な解決にはつながらない。
そもそも地球環境というのは
人間とのバランスのとれた関係性に
左右されるのであり、
自然と人間の双方の視点をバランスよく
取り入れることに主眼を置いたビジネス
構想を掲げたのがこのヴィヴォペアフット
です。
そんなコンセプトのもとで発案された
靴の一つが、
手つかずの自然の中を走り抜けながら
野生に返り、
再び自然と一つになることができるという
トレイルランナーシューズです。
基本的にプラスチックフリーの
ビーガンシューズでありながら、
耐久性、柔軟性ともに優れており、
履き心地の良い仕様となっている。
また、
デザイン面においても多くのエシカルな
製品にありがちなダサさがなく、
その意味で固定観念を取り払った
ものといえます。
今後、
大手スポーツ用品メーカー・アディダスに
追随する形でエシカルなブランドが
次々と生まれ、
それによって人々の新たな文化が
形成されていくことでしょう。
<参考:BEAUTY&ECOONE>
1喧嘩はするな、
2意地悪はするな、
3過去をくよくよするな、
4先を見通して暮らせよ、
5困っている人を助けよ、