【ストーリーで学ぶ量子力学】 私たちの世界には何種類の “力”があるか知っていますか?


2026/3/2

【ストーリーで学ぶ量子力学】 私たちの世界には何種類の “力”があるか知っていますか?

 
 
 
 
 
 
 

私たちの世界には何種類の

“力”があるか知っていますか?

【ストーリーで学ぶ量子力学】

 

 
 
 

量子コンピュータが

私たちの未来を変える日は

実はすぐそこまで来ている。

 


そんな今だからこそ、

量子コンピュータについて知ることには

大きな意味がある。

 

単なる専門技術ではなく、

これからの世界を理解し、

 

自らの立場でどう関わるかを

考えるための「新しい教養」だ。

 


『教養としての量子コンピュータ』では、

最前線で研究を牽引する大阪大学教授の

藤井啓祐氏が、物理学、

情報科学、ビジネスの視点から、

 

 

量子コンピュータをわかりやすく、

かつ面白く伝えている。

 

今回は藤井氏がストーリー形式で量子力学について

執筆した特別原稿をお届けする。

 

 

 

 

最先端技術に興味津々の中学生Q太郎くんは夏休みに、

量子コンピュータの研究をする量子(りょうこ)先生に

量子コンピュータについて教えてもらうことになりました。

 

 

しかし、

そもそも量子コンピュータを理解するために

必要な量子力学についてほとんど

知らないことに気づきます。

 

 

ここでは、

量子先生(以下、量子)とQ太郎くん(以下、Q太郎)

との間の会話を通して

量子力学についての理解を深めます。

 

今回は「身の回りの力」について学んでいきましょう。

 

世界は4つの力でできている

 
 

Q太郎

先生、この前は身の回り物質と4つの元素に

ついて教えてもらったけど、

これって量子の話につながるの?

 

 

量子

そうだったそうだった。量子の話だったよね!


さて、

身の回りの物質をつくっている原子は

どのようにできているか知ってるかな?

 

 

Q太郎:まかせてよ!


えーと、原子は、

陽子と電子でできてるんだよね?

 


それで、

陽子はプラスの電気を帯びた粒子で、

その周りを回っているのが

マイナスの電気を帯びた電子!

 


原子たちが結合するのは、

何か引き合う力が物理法則にあるからだった気がする……。

 

 

量子:すごい! ほとんど正解だよ!

 


実はね、

私たちが生きる自然界には4種類の力しかないんだよ。

 


1つは重力。


これが一番聞いたことがある力だね。

私たちが地球に立っていられるのも

重力のおかげなんだよ。

 

 

2つ目は、

 

クーロン力っていうプラスとマイナスの

電気が引き合う力。


重力は地球や惑星といった宇宙規模の

すごく大きなスケールで作用しているから、

分子をはじめとした私たちの身の回りの物質の

性質のほとんどはクーロン力が決めているんだ。

 

 

その他は聞いてびっくりするかもしれないけど、

「強い力」と「弱い力」なんだ。

 


強い力と弱い力は、

陽子や中性子といった

もっと細かく高エネルギーな

素粒子の世界にしか現れないから

あんまり馴染みがないかも。

 

 

なぜくっつかないのかな?

 

Q太郎:世界に4つの力しかないのも驚きだけど、

強い力と弱い力ってなに!?


でも量子の話からずれちゃいそうだから今回は我慢しよう……。

 

 

量子先生、

いまの説明だとよくわからなかったんだけど、

酸素原子とか水素原子ってプラスも

マイナスも同じ数だけあるから、

電気的には中性だって授業で習った気がするよ?

 

 

そうしたら、

なんで分子はクーロン力っていう

プラスとマイナスが引き合う力で結合しているの?

 

 

そもそも、

原子の中ではどうして陽子と電子がくっつかないの?


普通なら引き合ってくっついちゃう気がするんだけど……。

 

量子:すごく良い質問だね。

 

話をちゃんと聞いてもらえて嬉しいよ。


いまQ太郎くんが言ったみたいな

原子や分子の仕組みを完全に説明するためには

「量子力学」という考え方が必要不可欠なんだ。

 


次回は量子力学のお話をしていこう!

 

Q太郎:やっと量子力学の話が出てきた!

楽しみだな~!

 

 

 

 



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