海の水はなんで内部にしみ込んで
なくなってしまわないのか?
その理由のひとつが、
この「ガブロ」とよばれる岩石が、
海洋地殻を下から支えているからなんです!
海底の石は、
陸上のものよりもマントルに近く、
地球内部の情報をたくさんもっています。
今回は「ガブロ」に注目しながら、
地球のひみつに迫ります。
表に出られなかったマグマの岩石
この海の中にある岩石は
「ガブロ(はんれい岩)」と呼ばれるものです。
南西インド洋海嶺のあたりの深海。
ここでは地殻の下部があらわになっている。
これは、
粘り気の少ないマグマが冷えて固まった岩石です。
このシリーズで紹介した「枕状溶岩」(第1回)や
「ピクライト」(第2回)も、
実は粘り気の少ないマグマが冷えて固まったものです。
ただ、「ガブロ」の場合、
同じマグマ由来の岩石ですが、
その作られ方は異なります。
枕状溶岩やピクライトは、
地中から海中に流れ出たマグマからつくられた岩石です。
これに対して、ガブロは、
マグマが表に出ることができず、
地中で冷えてかたまってできた岩石なのです。
地上(海底)に出られなかったマグマが固まった岩石。
そんな日の目を見ることができなかったガブロは、
地球にとって、どんな存在なのでしょうか?