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2意地悪はするな、
3過去をくよくよするな、
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Rupan by サロンディレクターNao
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2025/7/28
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【名医が考える理想の最期】 鎌田實さん 「人生の最終盤は 好きなように生きて “駄々イズム”で いこうと決めた」 |
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【名医が考える理想の最期】鎌田實さん「人生の最終盤は好きなように生きて“駄々イズム”でいこうと決めた」いま、「うまく死にたい」という人が増えている。
私たちはみな、いつかは命が尽きる日がくる。
それはいつなのか、 どこでなのかは誰にもわからない。
常に生と死の間にいる私たちが思うのは 「元気に長生きしたい」ということと同時に、
「後悔のないように死にたい」 「苦しまずに死にたい」という願いだろう。
患者に寄り添い、 最期を看取り、 いくつもの「死」に触れてきた名医に 理想の最期と、その迎え方を聞いた。
「いつかは必ず死ななくてはいけないなら、 好きなことをやって、 そこで死ねたらいいんじゃないかな」
医師で作家の鎌田實さん(77才)は、 「理想の最期」という問いに対し明るくそう語る。
難民支援を続ける鎌田さんは、 “砂漠にあるイラクの難民キャンプに向かう車中で、
不整脈になって突然死するのが 最も自分らしいかもしれない”と考えて、 妻にそう話した。
「妻には、『迎えに行く人の身にもなってよ』と 言われました(笑い)。
確かに砂漠まで出かけて、 遺体を受け取って日本に帰ってくるのは大変ですよね。
講演会の壇上や、 みんなで健康づくりのスクワットをしているときに 亡くなるのもいいなって言ったら、
『それなら迎えに行くわよ』だって」
「延命はいらない」と家族に伝えている国内外を問わず、多くの人の死を見つめ、 「どれだけ注意してもいつかは死ぬ」
ことを自覚する鎌田さんは 「いつ死んでも構わない」と公言し、 延命治療を拒否する。
「食べることは大好きだけど、 胃ろうを作ってミキサーにかけたキャベツや とんカツを胃に流し込んでも食べた気にならない。
家族にも『延命はいらない』と 何度も伝えてあり、 万が一のときは家族がぼくの生き方を 守ってくれると確信しています」
50年超の医師経験を持つ鎌田さんが 注目するのは、 家でひとりで死にたいと望む「ソロ立ち」の人々だ。
「ソロ立ちする人は自己決定する習慣があり、 決まりごとが多い施設で暮らすよりも ひとりで気ままに過ごすことを望みます。
またソロ立ちする人ほど人生の最期の選択も、 自分ひとりでちゃんとこなします」 同時に鎌田さんは「うまく死にたい」と 望む人の増加を肌で感じている。
「以前の日本人は縁起でもないからと 死について考えなかったけど、
最近は親の延命治療や介護などに 直面してヘトヘトになり、 うまく死にたいと願う人がすごく増えた。
大切なことを他人に委ねるのではなく自分で決めて、 納得したうえで死にたいという願望です」
うまく死ぬには、 うまく生きる必要がある。そのためには 「認知症」 「脳卒中」 「フレイル」にならないことが肝要と話す。
「この3つを回避すれば、 90代でも月に1度はひとりでレストランや 温泉に行って人生を謳歌でき、
好奇心を持って面白いことをやり続けられるはず。
うまく生き、 うまく死ぬためには自己決定してソロ立ちするだけでなく、 健康を維持することも大切なのです」
年を重ねたらスピードを緩める人生の下り坂は 「ギアチェンジ」を意識することも求められる。
鎌田さんが受け持った末期がん患者の男性は 農業一筋で生きてきたが、 60才を機に人生のスピードを緩めた。
「人生の下り坂を迎え、 仕事ばかりでどこにも行かない自分の人生は 何だったのかと疑問に感じ、
それまで完璧にこなした農業の手を緩め、 空いた時間で海外旅行など 人生を楽しむことを始めました。
このギアチェンジで新しい喜びを見つけた彼は 80才で末期がんになっても病室の雰囲気が明るく、 多くの人が彼の話を聞きにきました。
亡くなる前日には息子に 『面白い人生だった。ありがとうね』と告げて、
臨終の際は集まった友人や親戚が 拍手を始めました。
50年間たくさんの死を見てきたけど、 拍手が起きたのは初めての経験です」
喜寿を迎えた鎌田さんも理想の最期に向けて、 ギアを変えて歩み出した。
「年を取ってギアチェンジをしつつも 無気力や無関心にならないよう、
何かに感動することにはこだわっています。
これまでぼくは、 おもちゃがほしいと駄々をこねて寝転がる 子供のように 『これがほしい』と言えない 人生を過ごしてきたので、
人生の最終盤は駄々をこねる “駄々イズム”でいこうと決めた。
それで妻に 『ラスト・ダダ(最後のわがまま)』をお願いしたら、
『何回もラスト・ダダって言っているじゃない。
いつになったら終わるのよ』と 言われたけどね(笑い)」
<参考:>
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