心房細動に 高電圧電流用いた新治療、


2024/11/10

心房細動に 高電圧電流用いた新治療、

 
 
 
 
 
 
 

 

心房細動に

高電圧電流用いた新治療、

神奈川県内で開始…

従来の手法より低リスク・短時間

 
 
 

横須賀共済病院(横須賀市米が浜通)は1日、

不整脈の一つ「心房細動」の患者に

高電圧の電流を用いる最新治療を開始した。

 

高齢社会で心房細動の患者数が増える中、

従来の治療法よりも低リスクで手術時間も短縮できる。

各地で実施例があるが、

県内での導入は初めてという。

 

 

心房細動は、血液が流れ込む心臓上部の

左心房が1分間に500~600回

(通常60~100回)の速さで震える病気。

 

血液が滞って血栓ができやすくなり、

心不全や脳 梗塞こうそく のリスクが高くなる。

 

動悸どうき や不快さを感じるが、

約半数は無症状で気付かない人も多い。

 
 

国内の患者数は100万人と推計され、

同病院では年間400~450件の治療を実施している。

 

加齢や心臓病などが原因とされ、

 

高齢社会に伴い患者数も増えている。

 

同病院が1日に導入した新治療は

「パルスフィールドアブレーション」と呼ばれ、

静脈から心房に入れたカテーテル(細い管)で

肺静脈近くの筋肉に高電圧をかける。

 

細胞を 壊死えし させることで

心房細動を引き起こす異常な

電気信号を遮断するという。

 

 

同病院が導入したカテーテルは先端が

五つに分かれた立体構造。

 

手元の操作で 紡錘ぼうすい 状に細くしたり、

花弁状に広げたりでき、

ピンポイントで高電圧をかけられる。

 

 

従来の治療法は、

筋肉をカテーテルの先から出る高熱で焼いたり、

低温のガスを入れた風船で

凍傷にしたりして壊死させていた。

 

熱を使うため、

周辺の食道や神経に与える影響も少なくなかった。

 

手術時間も2~3時間を要したが、

新治療では、

1時間程度に短縮でき、

患者への負担も小さくなるという。

 

 

新しいカテーテル(手前)を使う治療法を説明する
 
田中部長(横須賀共済病院で)
 
 

同病院循環器内科の田中泰章部長は

「新治療法はヨーロッパで10万例の実績があり、

安全性は確保されている。

 

熱を使わないので心臓近くの

食道などを損傷するリスクも

軽減される」と話している。

 

 

 

<参考:> 
 
 



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