もし人間も「波動」の一種なら…
ある科学者が「死は終わりではない」
と考える「最新科学にもとづく根拠」
田坂広志氏(73歳)。
原子力工学の博士号を取得後、
研究者を経て日本総研の設立に参画した、
日本を代表する経営学者のひとりだ。
この世界は「巨大な湖」
まず、
素粒子などのミクロな物質の性質を
解き明かす物理学である「量子力学」によれば、
私たち人間も含めて、
この世界に存在する「物質」と見えるものの本質は、
実は「波動」であることが分かっています。
硬い固体に見える物質も、
ミクロに見れば電波のような波動なのです。
すなわち、
この宇宙を「巨大な湖」にたとえるならば、
私も読者の皆さんも、
そして、我々の心や意識も、
その水面に生じた「波紋」のようなものなのです。
「真空」とは、
分子や原子も存在しない「何も無い空間」のことですが、
実は、
その空間にも莫大なエネルギーがひそんでいるのです。
そのことを象徴するのが、
最先端宇宙科学が示す「インフレーション宇宙論」です。
これによれば、
この壮大な宇宙は、138億年前、
極微の「量子真空」が突如、
急激な膨張を起こして生まれたとされています。
すなわち「量子真空」とは、
この宇宙のすべての空間の背後に、
普遍的に存在するエネルギーに満ちた場なのです。
そして「ゼロ・ポイント・フィールド仮説」とは、
この「量子真空」の中に、
この宇宙で生じたすべての出来事が
「波動情報」として記録されているという仮説なのです。
先ほどのたとえで言えば、
世界のすべての出来事が「巨大な湖」に
生まれた波であるならば、
その波をすべて記憶している
「目に見えない巨大な湖」が、
背後に存在しているということです。
人もすべて「波紋」である
もし、この仮説が正しければ、
私たちの人生や思考の情報も、
何らかの形でそこに記録され、
保存されている可能性があるでしょう。
そして、
これまでの科学では説明できなかった予知や予感、
以心伝心、
臨死体験や前世の記憶といった不思議な現象も、
実は、「ゼロ・ポイント・フィールド」に
波動として記録された情報に、
たまたま何らかの方法でアクセスしてしまったから
生じたものと考えれば説明がつきます。
また、
私たちの肉体が死んでも、私たちの記憶や
想念や意識の情報は「ゼロ・ポイント・フィールド」に
永遠に残されるのかもしれません。
これが、
私が『死は存在しない』という著書で語った
理論の要点です。
この「フィールド」に記憶された我々の意識が、
肉体の死後、どうなっていくかについても、
本書では大胆な仮説を述べました。
もちろん、
こうした理論は現段階では仮説にすぎません。
荒唐無稽な考えだと思う人も多いでしょう。
こうした現象を解明していくためには、
既存の科学理論だけを盲信すべきではないでしょう。
「降りてくる」の正体
一方、
この「ゼロ・ポイント・フィールド仮説」が
示す世界観は、
古代宗教の教えと
不思議なほど一致しています。
たとえば、
仏教の「阿頼耶識」や、
インド哲学の「アーカーシャ」の概念は、
いずれも「世界のすべての情報が記録されている場」を
意味していますが、
これは、
「ゼロ・ポイント・フィールド仮説」と
同じことを述べています。
私も百冊余りの本を書いてきましたが、
「書くべきことが降りてきた」と感じることが、
しばしばあります。
実は、誰でも多かれ少なかれ、
そうした経験があるのではないでしょうか。
そうであるならば、
瞑想や祈りの技法を通じて、人は誰でも、
人類の叡智が記憶されたこの
「フィールド」につながることができ、
様々な能力や才能を開花させることができると、
私は考えています。
現在の科学と宗教は、互いを否定し、
批判していますが、
我々が日常的に体験する予知や予感、
以心伝心などの不思議な現象に、
科学的な根拠が示されるならば、
多くの人々の人生観と
世界観が変わっていくでしょう。
特に、「肉体の死後も、
我々の意識はゼロ・ポイント・フィールドに残る」
という可能性が科学によって示されるならば、
我々の生き方は、根本から変わるはずです。
<参考:田坂広志>
1喧嘩はするな、
2意地悪はするな、
3過去をくよくよするな、
4先を見通して暮らせよ、
5困っている人を助けよ、
あなたなら出来ます応援しています
Rupan by サロンディレクターNao