フランス革命で処刑された
処刑の前日に一夜にして白髪になったという
逸話のように、
「ストレスが髪を白くする」とする話が
多数伝えられていますが、
そのメカニズムは長らく不明でした。
アメリカのハーバード大学とブラジルの
サンパウロ大学の合同研究チームが、
マウスを使った動物実験によって、
研究チームが行った実験は、
当初、
研究チームは「ストレスが毛の色素を産生する
細胞であるメラニン細胞(メラノサイト)に対する
免疫攻撃を引き起こす」と推定して実験を行っていました。
しかし、
免疫細胞を持たないマウスにおいても
実験後に体毛が白くなるケースが確認され、
この説は否定されました。
次に唱えられた説は、
「ストレスによって分泌が亢進されるコルチゾールが
白髪に関係している」というものでしたが、
コルチゾールを持たないマウスの体毛も白くなったことから、
この説もまた否定されました。
紆余曲折の末、研究チームがたどり着いた結論は、
「ストレスを受ける際に交感神経系が放出する
ノルアドレナリンがメラニン細胞に影響を与える」ということでした。
毛を作り出す毛包の中には、
他の細胞を生み出す働きをする幹細胞が存在しています。
新しい毛が作られるたびに幹細胞の一部が
メラニン細胞に変化して、
新たに生み出されたメラニン細胞が
髪の色を変化させるわけです。
しかし、
研究チームによると、
動物が恐怖などのストレスを受けると、
闘争・逃走反応という一連の反応が生じます。
この反応が生じると、
注意と衝動性に対する感度を増進し、
心拍数を上げて脂肪細胞から
エネルギーを放出させる働きを持つ
ノルアドレナリンが産生されるとのこと。
マウスと人間のメラニン細胞の生成反応や
交感神経系は似通っていることから、
人間においてもストレスと白髪は
ノルアドレナリンで関連付けられているというのが
研究チームの主張です。
また、
加齢に伴う白髪も幹細胞の枯渇が
原因だと研究チームは推測しています。
今回の研究結果を受けて、
本研究を主導したYa-Chieh Hsu氏は
「幹細胞の損失が老化にどのような影響を与えるかを
理解する道に新たな光を投げかけると
信じています」とコメント。
また、
バージニア大学でストレスと
体毛変色の関係を研究している
クリストファー・デップマン氏は、
「体毛が白変した個体は、
その群において通常よりも高い
社会的地位を占めています」と指摘し、
「白髪は多くの場合年齢に関連しているため
白髪ならば経験が多く、
リーダーシップを持ち、
信頼できると思われる傾向があります。
今回の研究は、
白髪の動物は他の個体よりも
『より大きいストレスを経験した』ということを意味するもので、
そのストレスの経験が社会的地位を
高めてくれる可能性があります」とコメントしています。
<参考:>
1喧嘩はするな、
2意地悪はするな、
3過去をくよくよするな、
4先を見通して暮らせよ、
5困っている人を助けよ、
あなたなら出来ます応援しています
Rupan by サロンディレクターNao
ホームページ
http://rupan.p-kit.com