美容と健康法
疲れがたまってくると、
なぜか突然、
酸っぱいものが欲しくなります。
例えば、
徹夜明けや残業が続く時、
春になり一気に強くなった
日光を浴びた時、
慣れない人と話して気づかれを
した時など・・・。
ほのかに酸味があるものを
口に含むとホットしますよね。
と言いたいところですが、
周囲から勘違いして
「オメデタですか?」
と訊かれると複雑な気持ちに
なります。
そのため、あまり
『酸っぱいものが欲しい」とは
大きな声で話せません。
けれども、
新年度に変わり1月が過ぎる頃、
世間ではゴールデンウイークが始まり、
五月病が話題にのぼる季節に差し掛かると、
疲れがピークに達します。
張りつめていた糸が勢よく弾けるように、
身体の奥に沈殿していた疲労が
噴き出してくると感じることがしばしば
あります。
そんな緊張と緩和のバランスが
崩れかかる初夏(あるいは晩春)、
私はジュースを作ることが
定番になりました。
幼い頃、
祖母の家に行くとルビーのような
真っ赤なジュースを出してくれたことが
あります。
透明感のある濃厚な色合いは大人っぽく、
大きなグラスに注ぐと洋酒のように、
あるいは甘美な毒薬のように思えて、
胸がドキドキしました。
思ったよりもずっと深く甘く、
そして、
ほのかに酸っぱく、爽やかな風味がします。
梅干しと一緒に漬けているあの
赤紫蘇をジュースにすると、
こんなにゴージャスな味わいになるのだと、
この時、初めて知りました。
大人になってからしばらくの間、
紫蘇ジュースのことは、
すっかり忘れていましたが、
ある日、
妹に勧められた梅サワーを飲んで
思い出しました。
その缶にはハッキリ「梅」という字と
白梅の花の絵が描かれているのですが、
この味は梅ではなく、
まさしく「紫蘇」ではありませんか。
そうか、
世間では「梅」も「紫蘇」も似たり寄ったり。
同じカテゴリーに属しているのだと思うと、
ちょっぴりさみしい気持ちになりました。
我が家でも、
梅干しや梅酒の仕込みなど一連の
梅仕事はしていますが、
紫蘇は薬味に使うくらいで、
あまり活用していません。
もったいないことです。
そこで一念発起して、
紫蘇ジュースを作ってみることにしました。
作り方は、
まず、
よくもみ洗いした紫蘇を沸騰した鍋に入れて
15分ほど煮出します。
その後、
鍋の中の紫蘇を取り出し、
好みの量の砂糖と酢
(クエン酸やレモン汁でも可能)
を加えていきます。
私の場合は少しずつ味をききながら、
甘さと酸味を調整していくのが毎年の定番。
そして粗熱が取れたところで、
ガーゼなどで濾して瓶に入れ、
冷蔵庫で保存します。
賞味期限は約1ヶ月ほどですが、
砂糖や酢の量が多ければ、
もう少し長持ちします。
使う紫蘇は赤でも青でも構いませんが、
赤紫蘇を使うと酢を入れた瞬間、
一気に黒っぽい液体が華やかな紅色に
変化するのが楽しいですね。
また飲むときには、
紫蘇ジュースと水を1:1の割合で
希釈することが多いです。
青紫蘇は春から秋まで取れるのに
対して、
赤紫蘇は5月から7月くらいまでの
短い期間しか収穫出来ません。
赤紫蘇は豊穣な味と匂いが特徴なのに
対して、
青紫蘇はあっあさりとした味わいと
清涼感のある後口が個性的です。
紫蘇は鉄分やリン、カルシュウム、などの
ミネラルと、
びたみんAやビタミンCが豊富に
含まれていて、
夏バテ解消のハーブとしてもお馴染み
かもしれませんね。
さらに赤紫蘇には、
抗酸化作用のあるポリフェノールが
多いことから、
アンチエイジングや眼精疲労にも
効果的だと言われています。
ほのかに苦みが感じられますが、
身体がシャキッとする独特の旨味は
紫蘇ならでは。
紫蘇ジュース原液は無糖ヨーグルトに
入れたり、
パンにつけて食べるほかにも、
隠し味として肉の煮込み料理に
入れると、
肉質がやわらかくなりまろやかになります。
紫蘇は一見地味な印象の食材ですが、
何とも言えないふくよかな旨味と、
すっきりとした後味の良さが、
湿気の多い日本の春夏の気候と
相性抜群。
疲労困憊して、
口とお腹が酸味を求めている時に、
紫蘇ジュースのまろやかな口当たりは、
今では欠かせないものになりました。
<参考:BEAUTY&ECOONE>
1喧嘩はするな、
2意地悪はするな、
3過去をくよくよするな、
4先を見通して暮らせよ、
5困っている人を助けよ、