宇宙の不思議
宇宙研究は新たなステージへ
人間が身体を支えるのになくてはならない
部位と言えば骨と筋肉です。
無重力状態の宇宙空間での滞在が
長期化すると、
骨量が減少すると同時に筋肉が萎縮して、
その結果、
体内リズムに支障をきたすようになる。
こういう因果関係が明らかであるのも、
通常宇宙に関する研究では物理学的
および医学的アプローチが取られている
ためである。
近年は「ZOZO」創業者であり、
実業家の前澤友作氏を筆頭に、
宇宙における他惑星への移住計画も
進められている。
ともなれば、
宇宙研究の主体は人間でなければならない。
そんな中、
国際宇宙ステーションに世界初の
考古学プロジェクト(ISSAP)が立ち上がった。
注目のISSAPとは、
アメリカのチャップマン大学のジャスティン・
ウォルシュ博士およびオーストラリアの
フリンダース大学のアリス・ゴーマン博士の
計らいにより生まれたプロジェクトです。
彼らにとって国際宇宙ステーションとは
「小さな世界の中の小さな社会」であり、
また長期にわたり宇宙開発を続けていく
中で現れる肯定的な影響に目を向けることに
研究の意義があるという。
その点、
「宇宙へ行けば筋肉や骨の機能が弱まる」
などといったように宇宙に対してネガティブに
捉えてきた科学者とは異なる視点からの
アプローチがうかがわれる。
すでに日本国内でも
「宇宙考古学」という学問が確立している。
ちなみに、
この宇宙考古学というのは、
衛星などを用いてかって文明が勃興した
地域の遺跡や古環境を研究する学問を指す。
その点、
ウォルシュ博士らによって提示された
アプローチとは視点が全く異なるのだ
ということが分かるのだろう。
真新しいプロジェクトのようにも聞こえるが、
厳密にいうとISSAPは2015年に発足。
国際宇宙ステーションに対して考古学的観点から
探るプロジェクトとして産声を上げた。
つまり、
ISSAPでは国際宇宙ステーションが文化的、
社会的および物質的にどう進化してきたかを
考えることに意味があるのだという。
宇宙旅行だの、
移住だの言われていることに対して、
最近の出来事のように思うかもしれない。
しかしながら歴史を遡ってみると、
2000年10月31日にロシアの
有人宇宙船「ソューズ」が打ち上げられ、
その翌日、
国際宇宙ステーションに到着。
人類の長期宇宙滞在の幕開けになり
歴史的な一日となりました。
一般に「地球は人類が住める
唯一無二の存在であり、
人類が生き延べられる場所は
地球以外にはない」
という考えが罷り通ってきたわけであるが、
極端な見方をすればこの日をもって
「地球以外にも人類にとっての
安住の地はある」
ということが証明されたわけであります。
人類の長期宇宙滞在が開始された
その日から現在に至るまで、
多くの宇宙飛行士が国際宇宙ステーション
への移住に挑戦し続けています。
例えば2018年6月、
医師兼宇宙飛行士の金井氏が地球への
帰還を果たした出来事は記憶に新しい。
この世界的一大プロジェクトには
世界25ヶ国が関与しており、
民間企業を含めると枚挙に暇がない。
さらに、
この20年間で国際宇宙ステーションを
訪れた人の数は240人を超えている。
そして、
その歴史的な一日から20年の
時を経て浮上したのが今回の
考古学プロジェクト(ISSAP)です。
ここで地球の誕生の歴史を振り返ると
しましょう。
誕生当初の地球は人類は愚か、
生命体が住めるような場所では
なかった。
人類が生まれるまでの間には、
数々の生命体と環境との相互作用があり、
その都度環境は変化してきました。
「人類のニーズに合わせて
国際宇宙ステーションをどう
変えていけばいいのか?」を
文化的、社会的および物質的見地から
明らかにしようというのが今回の
プロジェクトにおける最大の狙いであり、
宇宙科学の研究は第二ステージへと
突入したと言っても過言ではありません。
微重力と社会・文化的成熟との
関係性を示すという
ニュートンやアインシュタインでさえも
成し得なかった世紀の大発見に
繋がる日は果たしてくるだろうか・・・。
<参考:BEAUTY&ECOONE>
1喧嘩はするな、
2意地悪はするな、
3過去をくよくよするな、
4先を見通して暮らせよ、
5困っている人を助けよ、