「うんち」から”水素と炭素”を回収する新技術


2020/10/1

「うんち」から”水素と炭素”を回収する新技術

 
 
 
 
 
「うんち」から”水素と炭素”を回収する
 
環境にやさしい技術が発表される!
 
 
 
水素は環境に優しいエネルギーとして
 
注目を集めてきましたが、
 
その生成には天然ガスや石油などの
 
有限の資源が利用されるため、
 
水素生産の代替技術が求められてきました。
 
 
 
 
 
 
 
そんな中、オーストラリア・ロイヤルメルボルン
 
工科大学工学部のカルピット・シャー准教授ら
 
研究チームは、
 
科学雑誌に画期的な新しい水素生成技術を
 
発表しました。
 
 
彼らはバイオソリッド(うんち)から水素と炭素を
 
回収する技術を確立させたのです。
 
 
この新しい技術は、ほぼ無制限に供給される
 
バイオソリッドに依存しているため、
 
天然ガスなどと比べても枯渇の心配がなく、
 
環境にもやさしいとのこと。
 
 
 
 
 
 
バイオソリッド(うんち)の有効活用
 
 
バイオソリッド(英:bio solids)とは
 
下水汚泥を指す言葉です。
 
つまり「うんち」なのですが、
 
これではイメージがあまり良くありませんね。
 
 
そのために近年では生物的固形物という
 
意味から、
 
うんちはバイオソリッドと呼ばれるように
 
なっています。
 
 
バイオソリッドは長年、廃棄物として扱われて
 
きました。
 
 
もちろん有効活用するために肥料や土壌改良剤
 
として使用されていますが、
 
それでも世界のバイオソリッドの約30%は
 
備蓄されたり、
 
埋め立てに回されたりして度々環境問題を
 
引き起こしています。
 
 
 
そのため、これまでにも多くの研究者たちが、
 
無制限に供給されるバイオソリッドを
 
有効活用できないか研究してきました。
 
 
 
そんな中でバイオソリッドを水素生成資源として
 
注目してきたのが、シャー氏ら研究チームであり、
 
この度実現することになったのです。
 
 
 
 
 
 
うんちから水素と炭素を回収する新技術
 
 
研究チームが発表した新しい方法では、
 
まずバイオソリッドをバイオ炭(英:biochar)に
 
変換します。
 
 
ちなみに、バイオ炭は土壌状態を改善するために
 
使用される「炭素を豊富に含む炭化物」のことであり、
 
一般的には穀皮などの生物資源を加熱することで
 
作られます。
 
 
 
しかし研究チームが原料としたのはバイオソリッド
 
であり、これによって作られたバイオ炭には
 
重金属が含まれています。
 
 
この重金属が生物の排泄物などから発生する
 
バイオガスから水素を生成するするための
 
理想的な触媒となり得るのです。
 
 
そして実際にバイオソリッド由来のバイオ炭を
 
利用してテストした結果、
 
この手法がバイオガスを水素と炭素に分解
 
するのに非常に効果的だと判明しました。
 
 
 
 
ゼロ・エミッションを成し遂げるかも!
 
 
この新しいリサイクルアプローチでは、
 
高価な触媒を必要としません。
 
それどころか、水素生成に必要な材料すべてを
 
排水処理場で調達できるのです。
 
 
 
また、この方法はバイオソリッドや」バイオガスに
 
含まれる炭素を補足し、
 
温室効果ガスの大気放出を防げます。
 
 
そのため将来的には、
 
ゼロ・エミッション(廃棄物の排出がゼロである仕組み)
 
に近い排水処理地区の実現も可能でしょう。
 
 
 
さて、この画期的なリサイクルの中心となって
 
いるのが、
 
研究チームが開発したリアクター(化学反応装置)
 
です。
 
 
これは従来のリアクターを最適化しており、
 
シャー氏によると
 
「これほど驚異的な熱と質量の総合を実現
 
できるリアクターは他にありません」とのこと。
 
 
 
このリアクターは特許取得済であり、
 
排水処理以外にもバイオマス、プラスチック、
 
コーティング産業に応用できる可能性があります。
 
 
 
現在、この研究はサウスイースト・ウォーター社の
 
支援を受けており、
 
製造中の実験工場で新水素生成技術を
 
試験する予定です。
 
 
 
 
 
 
 
  
1喧嘩はするな、
2意地悪はするな、
3過去をくよくよするな、
4先を見通して暮らせよ、
5困っている人を助けよ、
 
 

あなたなら出来ます応援しています

Rupan by サロンディレクターNao

 

ホームページ

http://rupan.p-kit.com

 




最新記事
月別
ブログトップに戻る

TOPページに戻る